映画『あな番』犯人はどう決めた?リピート鑑賞時の注目ポイントなど、監督&プロデューサーに直撃インタビュー

インタビュー

映画『あな番』犯人はどう決めた?リピート鑑賞時の注目ポイントなど、監督&プロデューサーに直撃インタビュー

あなたの番です 劇場版』が公開され、衝撃の展開や意外な犯人の正体に驚きの声が上がっている。2019年4月から2クール連続で放送されたテレビドラマも予想を裏切る展開の連続で大きな話題を集め、SNSでは誰が黒幕であるかを探る考察が白熱していたが、劇場版においても伏線を回収しようとするリピーターが続出している。そこでMOVIE WALKER PRESSではドラマ版から強力タッグを組んできた佐久間紀佳監督と日本テレビの鈴間広枝プロデューサーを直撃。犯人はどのように決めたのか、隠されたヒントはあるのか、さらなる続編の可能性は…?など気になる疑問にズバリ回答してもらうと共に、同じスタッフで取り組んでいるドラマ「真犯人フラグ」での挑戦や、放送を控える同作第2部【真相編】のポイントまでを教えてもらった。

※本記事は、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。

本作は企画・原案を秋元康が担当し、原田知世田中圭が年の差新婚夫婦役としてダブル主演を務めたドラマ「あなたの番です」の劇場版。手塚菜奈(原田)と翔太(田中)が引っ越してきたあの日、住民会に出席したのが菜奈ではなく翔太だったら、あの交換殺人ゲームが始まらなかったら…というドラマとは異なる“もしもの世界”を描く。ドラマではいなくってしまった菜奈をはじめ、超個性的なキャラクターもカムバックしてシリーズのファンを喜ばせている。

「菜奈ちゃんと翔太がいる世界でなければ『あな番』ではない」(鈴間)

菜奈ちゃんと翔太が帰ってきた!クルーズ船上での結婚式が実現
菜奈ちゃんと翔太が帰ってきた!クルーズ船上での結婚式が実現[c]2021『あなたの番です 劇場版』製作委員会

――「あな番」のメンバーとの2年ぶりとなる再会にSNS上でも喜びの声が上がっています。どのようにして劇場版の制作が決定したのでしょうか。

鈴間「ドラマが終わって、いろいろな人に『劇場版、やろうよ!』と声をかけていただきました。秋元先生も脚本の福原(充則)さんもやり切ったという気持ちでいらっしゃったので、どう作ればいいんだろうと頭を悩ませましたが、こんなに求めていただけるなんて、本当にありがたく幸せな話です。まずは“菜奈ちゃんと翔太がいる世界でなければ『あな番』ではない”という想いからスタートし、秋元先生が『じゃあパラレルワールドか』と。パラレルワールドならば亡くなってしまった人も、捕まってしまった人も愛されたキャラクターがみんな復活できる(笑)。これはおもしろいことになるのではというところから、ストーリーを作り始めました」

佐久間「ドラマが終わってすぐに、映画化したらどうだろうという話が出ていました。でもパラレルワールドというアイデアを聞くまでは、『映画化といっても、どうやるんだ?』という気持ちでしたね(笑)。タイムスリップものにするくらいしかないのかなと感じていましたが、“もしもの世界”だとしたらいろいろなことができる。なるほど!と思いました。映画化となるとお客様もスケール感を期待されると思いますし、その点にも気を配りたい。また『あな番』の登場人物は濃い人ばかり。それぞれにファンがいると思うので、皆さんに見せ場を作りたいという気持ちもありました」

鈴間「あとは後味が悪くならないようにしたいと思っていました。物語として、しっかりと終わるようなものにしないといけないなと感じていました」

【写真を見る】見事な蹴り!横浜流星のアクションも大きな見どころ
【写真を見る】見事な蹴り!横浜流星のアクションも大きな見どころ[c]2021『あなたの番です 劇場版』製作委員会


――「あな番」ファンの方は考察力もすばらしく、今回も公開前から様々な予想が繰り広げられていました。それに負けないような展開を作るうえではプレッシャーもありましたか?

鈴間「やると決まってからは、ものすごく楽しみでした。ドラマは順番にオンエアされていきますが、映画ではいっきに結末まで観ることができます。密かに忍ばせたヒントを『どれくらいの人が気づいてくれるだろうか』『これは2回目に観たら気づいてくれるかもしれない』など、いろいろな楽しみ方ができるようなものにしたかったです」

佐久間「そうですね。連ドラの時は、視聴者の方のリアクションを見て一喜一憂していました。映画化に際しては僕も、プレッシャーよりも楽しみでしかなかったです。『あな番』のキャラクターや、俳優さんたちにまたお会いできるのがものすごく楽しみでした」

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