超レアな『フレンチ・ディスパッチ』 “オリジナルプリント版”ポスターに、作品世界を再現したフォトスポットも。「ウェス・アンダーソンの世界展」レポート
ウェス・アンダーソン監督最新作、映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(1月28日公開)の公開を記念した「ウェス・アンダーソンの世界展」が1月22日、23日の2日間に、渋谷にオープンするイベントスペース「Hz(ヘルツ)」にて開催された。
最新作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(以下、『フレンチ・ディスパッチ』)は、『ダージリン急行』(07)や『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)、『犬ヶ島』(18)に続く、ウェス・アンダーソン監督の記念すべき長編10作品目。20世紀フランスの架空の街にある廃刊の決まった「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部を舞台に、一癖も二癖もある才能豊かな記者たちが、追悼号にして最終号を作るべく活躍する物語が描かれる。
「ウェス・アンダーソンの世界観」では、最新作のポスターや場面写真の展示や映像の投影、さらに過去作数点のパネルも展示され、まさにアンダーソン監督の世界が体験できる貴重な機会。「映画とファンを繋ぐ新しい出会い」を作り出すプロジェクトを展開するチーム「uni (ユニ)」が企画した本イベントは、各回30分間15人までの完全入れ替え制。来場受付募集開始日に予定の枠は満員となり、追加回もプラスされたものの、すぐに定員となってしまうほどの人気だった。
受付では来場者限定で特製チケットと、本作がカンヌ国際映画祭に出品された際にキャストや海外のプレスに配布された貴重な冊子が手渡され、展示を見る前からテンションが上がる。本作の舞台は「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部ということで、冊子の内容もかなり充実。ざらっとした手触りの紙質に、タイプライターの広告仕様の裏表紙など、まるで雑誌を読んでいるかのような感覚が味わえる仕上がりとなっている。
最新作『フレンチ・ディスパッチ』に至るまでのアンダーソン監督の過去作品を紹介するコーナーには、『天才マックスの世界』(98)、『ザ・ロイヤルテネンバウムズ』(01)、『ライフ・アクアティック』(04)、『ダージリン急行』(07)、『ファンタスティック Mr.FOX』(09)、『犬ヶ島』(18)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(13)、と、作品ごとのパネルがずらりと並ぶ。
パネルには、ストーリーのあらすじや劇中の名セリフ、作品の魅力を語るコメントなどを掲載。『フレンチ・ディスパッチ』のパネルでは、レア・セドゥー、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトら豪華キャスト陣のコメントも紹介されていた。さらに『犬ヶ島』の公開時にチケットと共に発売されたパペット風のキャラクターフィギュアや、架空の雑誌『フレンチ・ディスパッチ』誌のバックナンバーを模した雑誌も並ぶ。