超レアな『フレンチ・ディスパッチ』 “オリジナルプリント版”ポスターに、作品世界を再現したフォトスポットも。「ウェス・アンダーソンの世界展」レポート
会場入口真正面に設置された布のスクリーンには、アンダーソン監督やキャスト陣のインタビューやメイキング映像、劇中に使用されているフランスの名曲「愛しのアリーヌ」のミュージック・ビデオが映し出されていた。ポスター同様、アニメーションタッチの本ミュージック・ビデオは作中には登場はしない貴重な映像で、アンダーソン監督の世界観、こだわりに唸りながら食い入るように見つめている来場者の姿が印象的だった。
布スクリーンの手前には『フレンチ・ディスパッチ』のメインビジュアルとストーリーポスタービジュアル “オリジナルプリント版”のポスターが展示。こちらは世界に各100点のみしか存在しない貴重なポスターでこのイベントのために本国からわざわざ取り寄せたもの。ポスターには本イラスト、劇中の「フレンチ・ディスパッチ」誌の表紙デザインも手掛けたジャビィ・アズナレツのサインとナンバリングが記載されていた。オリジナルプリント版とだけあって、手描きのタイトルのフチのインクのかすれ具合、塗りのタッチまで、思わず食い入るように見つめたくなる美麗さ!
フォトスポットでは『グランド・ブタペスト・ホテル』でおなじみのメンドルの箱が積み重ねられ、箱に囲まれながら撮影できるという演出が。劇中のホテルマンの制服を模した手作り衣装も準備されるという至れり尽くせりのスポットとなっていた。会場では細部に至るまでウェス・アンダーソン愛が感じられた本イベント。残念ながら来場できなかったという方には、写真から伝わる雰囲気だけでも味わっていただきたい。最新作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、いよいよ1月28日(金)公開だ。
文/タナカシノブ
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