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帰ってきた「ジャッカス」が北米興収首位に!ローランド・エメリッヒ監督最新作は“安定の評価”

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帰ってきた「ジャッカス」が北米興収首位に!ローランド・エメリッヒ監督最新作は“安定の評価”

先週末(2月4日から6日)の北米興収ランキングは、ついに『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(日本公開中)が3位まで後退。上位2作品が初登場作品で塗り替えられるのは昨年10月1週目以来4か月ぶりのこと。それでも同作は北米累計興収7億5000万ドル突破目前(火曜日に超えたようだ)となり、現在の北米歴代3位『アバター』(09)の興収7億6000万ドルを超えるカウントダウンが始まったようだ。

『Jackass Forever』は批評家から意外な高評価を獲得!
『Jackass Forever』は批評家から意外な高評価を獲得!写真:EVERETT/アフロ

そんななかで初登場1位を飾ったのは、2000年代前半に一世を風靡し社会現象(あるいは社会問題)を巻き起こした人気テレビ番組「ジャッカス」の劇場版シリーズ最新作となる『Jackass Forever』。前作『ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中』(13)はスピンオフ作品だったので、メインシリーズとしては『ジャッカス3D』(10)以来およそ11年ぶり。いい歳した大人たちが次々と危険でしょうもないことにチャレンジしていく本シリーズは、リアルタイム世代はもちろん現代の若者からもそれなりに支持を集めている模様。

3日間のオープニング興収は2315万ドルで、すでに1000万ドルといわれている製作費は回収済み。水準としては最終興収6425万ドルを記録した第1作『ジャッカス:ザ・ムービー』(02)と同程度。興収的な成功は予測通りではあるが、驚きなのは批評家からの意外すぎる高評価だ。批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家の87%が本作に好意的なレビューを寄せている。同サイトのスコアで60%台で推移してきたこれまでのシリーズから一気に跳ね上がっており、これは大事件だ。


【写真を見る】“破壊王”ローランド・エメリッヒの最新作が降臨!今度は月が地球を滅亡の危機に陥れる…
【写真を見る】“破壊王”ローランド・エメリッヒの最新作が降臨!今度は月が地球を滅亡の危機に陥れる…写真:EVERETT/アフロ

一方『ノー・ウェイ・ホーム』との接戦を制し2位に初登場を果たしたのは、“破壊王”ローランド・エメリッヒ監督の最新作『Moonfall』。月が本来の軌道を外れて地球に迫るなか、陰謀論者と2人の元宇宙飛行士が人類滅亡を阻止するために月へと向かうストーリーだ。オープニング興収は986万ドルと、エメリッヒ監督の前作『ミッドウェイ』(19)を下回る。

こちらの「ロッテン・トマト」での評判は好意的なレビューを寄せた批評家の割合が40%と、否定的な批評が多いことを示す“ロッテン(腐ったトマト)”マークに。とはいえこれまでのエメリッヒ作品は『インデペンデンス・デイ』(96)と『パトリオット』(00)以外すべて“ロッテン”しており、まったく悲観する必要はなし。観客からの評判は上々で、いつも通りのエメリッヒ映画になっていることだろう。日本公開が楽しみでならない。

文/久保田 和馬

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