オーストリア出身のアーノルド・シュワルツェネッガー、ロシア人への愛をこめて反戦を呼びかけ

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オーストリア出身のアーノルド・シュワルツェネッガー、ロシア人への愛をこめて反戦を呼びかけ

現地時間2月24日から続いているロシアのウクライナ侵攻は、子どもを含む民間人の犠牲者が日増しに増えている。そんななか、オーストリア出身のシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガーが、自身の公式Instagramなどに、9分16秒にわたる動画を投稿。英語とロシア語の字幕付きで、ロシアの人々に無意味な戦争をやめるようメッセージを送った。

オーストリア出身のシュワルツェネッガー、ドイツ軍に所属していた父親の苦しみなどを明かし戦争をやめるよう訴えた
オーストリア出身のシュワルツェネッガー、ドイツ軍に所属していた父親の苦しみなどを明かし戦争をやめるよう訴えた画像はSchwarzenegger(@schwarzenegger)公式Instagramのスクリーンショット

ロシアでは、他国メディアも罰則対象に入る新たなメディア関連法を導入するなど、厳しい情報統制が行われている。その影響もあってかプーチン大統領の支持率は70%に達しただけでなく、この戦争を巡ってSNSを駆使する若者と、使用しない高齢者などとの間に、大きな情報格差が生まれている。その現状を踏まえ、シュワルツェネッガーはウクライナびいきと思われないためにも、自身がヒーローと仰ぐ元重量挙げのロシア人選手やロシアへの愛を語った。

シュワルツェネッガー主演『レッドブル』(88)は、アメリカ映画として初めて赤の広場での撮影を許可された
シュワルツェネッガー主演『レッドブル』(88)は、アメリカ映画として初めて赤の広場での撮影を許可された写真:EVERETTE/アフロ

動画内では、国連での投票結果によって、世界で141か国がロシアは侵略者であると表明しており、一方でロシアの侵攻行為に賛成したのは4か国のみであること。軍隊を直ちに撤退させるようロシアに要求していることを説明。ロシア政府は、この戦争の大義名分にウクライナの“非ナチ化”を掲げているが、ゼレンスキー大統領はユダヤ系ウクライナ人であることなどをあげ、ありえないこととしている。また、なにも知らされないまま戦地に向かい亡くなったロシア兵が多数いることなど、ロシア政府が発信するニュースを信じている人々に現実を伝え、この侵攻によって多数の子どもを含む民間人が命を奪われ、避難民が増え続けている現状などを報告した。

また2021年に公表したビデオで、幼少期に父親から度重なる暴力を振るわれていたと語ったことにも触れ、実際に第2次世界大戦でドイツ軍(ナチス)に所属していた父親は、生涯にわたって罪の意識に苦しんでいたことも明らかにした。無意味な戦争をやめるよう呼びかけながら、現在ロシア内で暴力、逮捕をいとわずに反戦を訴える人々を新たなヒーローと称え、その勇気ある行動を称賛し、安全を祈った。

【写真を見る】シュワルツェネッガーがプーチン大統領に向かってメッセージ!「あなたはこの戦争を止められる」
【写真を見る】シュワルツェネッガーがプーチン大統領に向かってメッセージ!「あなたはこの戦争を止められる」画像はSchwarzenegger(@schwarzenegger)公式Instagramのスクリーンショット


また、メディアの規制や、動画を見ることができる年齢層などには限りがあるものの、政府の非人道的な行為で世界中から制裁を受けているロシア国民が、痛みを受けている現状などを丁寧に伝えている。シュワちゃんの人間味が溢れる動画には、賛同の声や平和を願う声が多数寄せられている。

文/JUNKO

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