白石麻衣が語る“自分らしく生きる”勇気をくれたファンとの出会い、同期との絆「“警察学校組”の関係性にはグッときた」
約9年間在籍した乃木坂46を卒業して以来、女優としても次々と新たなチャレンジを重ねている白石麻衣。30歳という人生の節目を迎える今年は、国民的アニメ「名探偵コナン」の劇場版シリーズ第25弾『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(公開中)で、声優業に初挑戦。また一つ、新たな扉を開いた。「自分らしく生きていいんだ」と思わせてくれたファンとの出会いや、いまでも心の支えだという乃木坂46の同期生の存在など、現在の胸の内を語ってもらった。
「『コナン』を観てから塾に行く、というルーティンがありました」
ハロウィンシーズンの渋谷の街を舞台に、コナン(声:高山みなみ)が、過去と現在の爆破事件が交差する未曽有の陰謀に挑む本作。高木刑事(声:高木渉)と佐藤刑事(声:湯屋敦子)の恋模様や、“警察学校組”と言われる警視庁警察学校鬼塚教場の同期5人組がスクリーンに集結することでも話題だ。白石は、爆弾犯に復讐を誓う組織のリーダーで、過去のとある事件を理由にすでに殉職したはずの松田刑事(声:神奈延年)の行方を捜索している、エレニカ・ラブレンチエワ役に抜てきされた。
「小さいころから、いつも姉と一緒に『名探偵コナン』を観ていました。『コナン』を観てから塾に行くというルーティンがあったんです」と「名探偵コナン」が生活の一部でもあったという白石だけに、今回のオファーには「本当にびっくりしました!ファンの方がたくさんいるアニメだからこそプレッシャーも大きなものでした。『私でいいのかな』という不安もありましたが、とても光栄でうれしいことだなと思いました。姉にも報告をして、ものすごく喜んでくれました」と感激しきり。
エレニカの印象は「クールでかっこいい女性」だといい、「私とはまったく違う“大人の女性”という雰囲気を持ったキャラクターで、真っ直ぐな性格もとても魅力的。エレニカの過去が次第に明かされていきますが、知れば知るほどステキな役をいただけたなと感じました」としみじみ。自宅でも事前に渡された台本と映像を照らし合わせながら練習に励んだそうだが、アフレコの前日は「ドキドキしてしまって眠れませんでした。喉を潤すために、お水をいっぱい飲んでアフレコに向かいました」と緊張感でいっぱいだったのだとか。
白石の緊張をほぐしてくれたのは、現場のスタッフからの温かな指導だ。白石は「緊張しすぎていたことが、スタッフの皆さんにも伝わってしまったようで…」と苦笑いを浮かべながら、「『声優をやる時は顔は映らないから、どんな顔になってもいいんだよ。思っている何倍もオーバーにセリフを言うとしっかりと伝わることもあるから、遠慮せずに思いきってドンとセリフを言ってみよう』とお話ししてくださいました。その言葉で、思いきりやってみようと感じることができました」と恵まれた環境で初の声優業に向かうことができたという。