ポール・トーマス・アンダーソン最新作『リコリス・ピザ』粋なメインビジュアルと予告編が解禁!
本年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞にノミネートされたポール・トーマス・アンダーソン監督最新作『リコリス・ピザ』(7月1日公開)の90秒予告とメインビジュアルが解禁となった。
ベルリン国際映画祭で金熊賞、世界三大映画祭であるカンヌ、ヴェネチア、ベルリンすべてで監督賞受賞に輝き、オリジナル脚本の完成度の高さや演出力が高く評価されているアンダーソン監督。その最新作となる本作は、1970年代のハリウッド近郊、サンフェルナンド・バレーを舞台に、実在の俳優やプロデューサー、実際の出来事を背景に若い男女が偶然に出会い、すれ違い、歩み寄っていく恋模様を描きだす。主演は三姉妹バンド、ハイムの三女であるアラナ・ハイムと、ポール・トーマス・アンダーソン監督の盟友フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマン。ともに本作で鮮烈な映画デビューを飾り、主演女優賞やブレイクスルー賞を総なめにするなど話題を集めている。
解禁されたメインビジュアルは、海外と同じイラストを使用した日本ローカライズ版で、レトロで温かみのある色調のデザインは、50年~70年代に流行したイラストポスターを彷彿とさせる。圧倒的な存在感を放つハイム演じるアラナと、手のひらの上にちょこんと乗ったクーパー・ホフマン扮するゲイリーをはじめ、個性豊かな共演者が散りばめられている。本国では、このデザインが評判を呼び、「2021年のベストフィルムとテレビのポスター25枚」(IndieWire)、「2021年のベストフィルムポスター」(Playlist)など複数のベストポスターに選ばれた。
90秒予告は、アンダーソン監督に「アラナの起用は本能的なもの。そして、クーパーの才能は信じられない(くらいすばらしい)!」と言わしめ、本作で映画デビューを果たしたハイムとホフマンのみずみずしい表情が印象的な仕上がりに。映像では、アラナがゲイリーの家を突然訪ね、「オッパイみたい?」とワンピースを脱ぎ、「触っても?」と答えたゲイリーを平手打ちをする衝撃のシーンも。そのほか、バイクで爆走するショーン・ペン、バーに佇むトム・ウェイツ、そして、車の窓を割り雄叫びを上げるブラッドリー・クーパー、政治家を演じたベニー・サフディなど、なにをしでかすのかわからない強烈なキャストからも目が離せない。
デビット・ボウイ初期代表曲の美しいバラード、”Life on Mars?”に乗せて、鮮やかに描きだされた90秒予告編。本作の公開に、いまから期待は高まるばかりだ。
文/山崎伸子