BLを通じた年の差58歳の友情と挑戦を描く1作に観客から共感の嵐!「好きなものを語り合える友だちは最高」
好きなものへのアツい想い、友情に目をしばたたかせる…
「思ったよりもコメディタッチな部分も多く、(試写会の)会場全体がクスッと笑いながら楽しめる雰囲気がとても心地よかったです」(20代・女性)とあるように、微笑ましく、どこかコミカルな空気感が流れている本作。
その一方で「うれしさ、楽しさ、恥ずかしさ、悔しさ、惨めさ、全部に共感できてたくさん笑って泣きました」(30代・女性)、「映画の途中から、観終わって会場を出てからも、しばらく涙が止まらず困るくらい泣きました。とにかく刺さりまくりました」(40代・女性)とのコメントにもあるとおり、共感できるポイントも多く、心にグッと来るような感動的なひと幕やセリフも随所にあふれている。
例えば、下手なりにも漫画を描き上げようとするうららを突き動かすきっかけとなった雪の「才能がないと漫画を描いたらいけないの?」というセリフ。これには「私もうららと同じく『自分なんて…』と思ってしまいがちで、いま社会人として働いていますが、仕事をするにおいても大事にしたい言葉だなあと思いました」(20代・女性)と、ハッとさせられた人も。
さらに2人が愛する漫画家、コメダ優(古川琴音)のサイン会での場面も友情を感じることができる見どころのひとつ。
「雪がコメダ先生のサイン会で言った『この作品のおかげで友だちになれた』というセリフで思わずホロリと涙がこぼれました。それまでの過程もあってこそですが、その一文にすべてが詰まっているなと感じました」(20代・女性)
「サイン会に参加した雪さんが頭を下げてお礼を言うシーン、自分の作品がきっかけで友だちになれたと言われたコメダ先生の気持ちを思ってぐっときました」(40代・女性)
「サイン会の後に縁側で言った『完璧な一日だったよ』というセリフが好きでした。同じ漫画を通して出会ったふたりが、その漫画のセリフを引用して楽しかった1日を、またその日までの2人をいい思い出として締めくくる、いいシーンでした」(20代・女性)
キャラクターに命を吹き込むキャストの熱演
先述にあるような心揺さぶるシーンは、魅力的なキャラクターを生き生きと表現している俳優たちの演技があってこそ。特に雪役の宮本信子は、「宮本信子のいまを見てみたかった」(60代・男性)と大きな注目を集め、
「さすが宮本信子! 地なのか演技なのか感じさせないすばらしさでした」(60代・男性)
「原作未読ながら、雪さんはこの人しかいない!と思わせるチャーミングさ」(30代・女性)
など、大好きなものに出会ったことで、輝きを取り戻していく女性をチャーミングに演じてみせた抜群の存在感は印象的だ。対するもう一人の主演女優、芦田愛菜に対しては、思春期ならではの感情を汲み取った演技に絶賛が寄せられている。
「高校生らしい将来への漠然とした不安、戸惑い、自分の殻を抜け出せないでいる姿、でもおばあさんと比較して自分には未来がある現実を見事に演じていて、引き込まれる演技だった」(20代・女性)
「やっぱり芦田愛菜さんの演技力はスゴいと感じました。普段テレビで拝見する芦田愛菜さんはハキハキとしっかりしているのに、うららは話す時にいつも自信なさげだったり、背筋が丸かったり…特に不甲斐なく涙を流したシーンのうららの気持ちが画面からとても伝わりました」(30代・女性)
そんなうららの数少ない友人で、明るく振る舞う紡役の高橋恭平(なにわ男子)にも「幼なじみの紡くんはマイナス思考なうららを理解し、応援してあげている姿がとても優しく印象に残りました」(10代・女性)など、幼なじみとの絶妙な関係にも心奪われたという声が散見された。
このほかにも、スランプのさなかにいる人気漫画家のコメダ優を演じた古川に対する「葛藤が表情から読み取れてとてもよかったです」(20代・女性)といった意見や、「登場人物たちがそれぞれの立場で一歩を踏みだそうとしているところが丁寧に描写されていて全員を応援したくなりました」(40代・女性)など、どのキャラクターも観客の目には魅力的に映ったようだ。