藤原季節は“歴史的クズ野郎”、桜田通は“ストーカー”?『わたし達はおとな』クセ強めキャラに挟まれた木竜麻生が「よく頑張りましたね!」と自画自賛

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藤原季節は“歴史的クズ野郎”、桜田通は“ストーカー”?『わたし達はおとな』クセ強めキャラに挟まれた木竜麻生が「よく頑張りましたね!」と自画自賛

演出家・脚本家の加藤拓也による監督デビュー作『わたし達はおとな』の公開記念舞台挨拶が6月11日に新宿武蔵野館で開催され、木竜麻生藤原季節桜田通、加藤監督が登壇した。

『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶が開催された
『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶が開催された

自分が妊娠していることに気付いた大学生の優実(木竜)が、恋人の直哉(藤原)に妊娠と、ある事実を告白。現実を受け入れようとすればするほど2人の想いや考えがすれ違っていく姿を描く。加藤監督は「恋愛のこじれというものは、いまも昔も変わらないのかなと思っています。“共感する、しない”という物差しだけじゃない映画だと思う。自分になかった物差しで、この映画を観ていただけたら」と本作に込めた想いを語っていた。

『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した木竜麻生
『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した木竜麻生

藤原との共演を振り返った木竜は、「一番最後のシーンはとても印象に残っている」と述懐。「ものすごくいい集中と緊張感のなかで撮れたものを、作品に残せた」と胸を張る。加藤監督によると「15分くらいあるんじゃないか」というほどの長回しのシーンとなっているが、藤原が「木竜さんは大変だったんじゃないかと思う。完成したものを観て、“号泣の先の表情”ってあるんだなと思った」と称えると、加藤監督も「正解」とコメント。藤原は「ワンカットなので、途中でトラブルが起きたり、僕が噛んでしまったらおしまい。木竜さんの感情を損なわないように『噛むなよ、俺』という心持ちで臨んだ」と明かしていた。


『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した藤原季節
『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した藤原季節

また本作の感想を読んでいたところ、直哉役に関して「“歴史的クズ野郎”と書かれていた」と苦笑いを見せた藤原。「誉めているのかわからない。通くんが演じた役も“ストーカー”って書かれていた。この間、通くんの本編映像が10日間で30万回くらい再生されていた。将人がプチバズってるじゃん!と思って(笑)」と優実の元カレで、いまだに想いを寄せる将人について言及しつつ、「“歴史的クズ野郎”と“ストーカー”に挟まれていた」と木竜を労うと、木竜は「よく頑張りましたね!」と楽しそうに笑顔を弾けさせていた。

『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した桜田通
『わたし達はおとな』公開記念舞台挨拶に登壇した桜田通

桜田は、「ストーカーじゃないんですよ。自分の自己表現があまり上手じゃない。純粋がゆえに、小学生で止まっているなという感じ。僕は嫌いじゃない」と“ストーカー”と評判になった将人を援護射撃。「僕も気持ち悪く演じているわけじゃないんです。ねらっていないんです。気持ち悪く芝居しようなんて、思っていなくて。ただただ純粋に好きな人にアピールしていたら、あんなことになってしまった」と続けると、周囲も爆笑。すると「それがいいんです」とうなずいた加藤監督。「人間は嫌な部分も、いい部分も、いろいろな割合で持っていて。記号的に、“いい人がいいことをしたから、気持ちよく終わる”みたいな感じにはしたくなかった」と語っていた。

取材・文/成田おり枝

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