「全員のキャラが本人と重なる!」新垣結衣と“教え子”ら、『ゴーストブック』の名チームにインタビュー

インタビュー

「全員のキャラが本人と重なる!」新垣結衣と“教え子”ら、『ゴーストブック』の名チームにインタビュー

累計発行部数150万部を突破した童話シリーズ「おばけずかん」が、『ALWAYS 三丁目の夕日』(05)、『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17)などの山崎貴監督によって、『ゴーストブック おばけずかん』として実写映画化。

『ゴーストブック おばけずかん』は公開中!
『ゴーストブック おばけずかん』は公開中![c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

“どんな願いごとも叶えてくれる一冊の本=おばけずかん”を手に入れた子どもたちが、願いを叶えるため数々の試練に立ち向かう――。ちょっと怖くて目を離せない異世界冒険ファンタジーの本作で、子どもたちと一緒に冒険する小学校の先生を演じた新垣結衣、おばけずかんを手に入れ冒険の旅に出る子どもたちに抜擢された、城桧吏柴崎楓雅サニーマックレンドン吉村文香の4人にVFXが駆使された本作の撮影舞台裏や、山崎監督とのエピソード、お気に入りのおばけの話までたっぷり語ってもらった。劇中の雰囲気そのままに、和気あいあいとした雰囲気のインタビューの様子をお届けする。

「全員のキャラが本人と重なるなと感じていました。特にサニーくんは、本当に役のまんま!」(新垣)

子どもたちとの思い出エピソードが飛びだした
子どもたちとの思い出エピソードが飛びだした撮影/興梠真穂 スタイリング/道券芳恵 ヘアメイク/藤尾明日香

――城さん、柴崎さん、サニーさん、吉村さんは、現場で新垣さんとどんなことをお話されたんでしょう。また、新垣さんから生徒役を演じた皆さんの魅力をそれぞれ教えてください。それではまず、一樹役を演じた城さんから。

城「サニーと楓雅と文香ちゃんの動画を僕が撮っていた時に、後ろにピースサインをした新垣さんが映り込んでいて、明るくておもしろい方だな、と思ったのを覚えています。サニーが誤ってベンチコートを焦がしてしまったことがあるんですけど、その時もニンマリした顔でそれを見ていて、それも動画に映っていました(笑)」

新垣「私は4人全員に、劇中のキャラクターや役割、立ち位置などが、本人自身とちょっと重なるな、と感じていました。例えば一樹は、ふとした時に自分を客観視する瞬間があって。桧吏くんも現場を俯瞰で見ているなと感じる瞬間がある。と言っても一樹の場合はクヨクヨ悩んでいる時で、桧吏くんはそういうわけではないのですが。あと普段はとてもマイペースなのに、いざという時の主役としての存在感や頼もしい姿は、ジズリに立ち向かって行く一樹と重なります」

――柴崎さんは、新垣さんと現場でなにかお話をされましたか?

柴崎「みんなでアニメの話をしていた時に、新垣さんがあまりグロテスクな作品は好きではない、というのを聞いて、イメージと違うと思いました。僕は新垣さんに対して、凛としてカッコいいイメージがあったので、意外にかわいらしい一面があるんだな、と(笑)」

新垣「楓雅くんは、お芝居のプランが一番しっかりあるんだな、と思いました。演じた太一も“頭脳プレイ!”と言って率先しておばけたちをつかまえていきますが、同じようにみんなを引っ張っていく感じが重なって見えました」


取材時にもチームワークが感じられた5人
取材時にもチームワークが感じられた5人[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

――サニーさんはどうでしょう?

サニー「桧吏くんが言ったように、不注意でベンチコートを焦がして赤い布を縫ってもらっていた時、僕は恥ずかしいなと思っていました。でもそれを新垣さんがイジってくれたのがうれしかったです」

新垣「サニーくんは、本当に“サニー”という役のまんま。というのも、最初の台本では別の役名だったのが、リハーサルするなかで、監督が“サニー自身の明るさで、そのまま演じてほしい”となって、役名にも『サニー』を入れることになったようで。現場でも、まさにムードメーカーでした。劇中、一樹と太一が少し険悪な空気になる時があって、それをサニーが『また明日な』と言って止める。人の間に立って仲裁する感じや、とても平和主義なところ、楽しいのが好きなところも、本当に役そのままだと思いました」

――吉村さんは、新垣さんとの思い出はなにかありますか?

吉村「現場に、自由に食べられるお菓子が置いてあったのですが、私たち4人が苦手なお菓子があったんです」

城・柴崎・サニー「酢昆布だ!」

新垣「え、茎ワカメでしょ!?」

柴崎「あ、それです(笑)!」

吉村「新垣さんは、それがすごく好きで(笑)。私も大人になったらいろんな味のものが食べられるようになるのかな、と思っていました」

新垣「(笑) 。文香ちゃんも、湊という役同様、4人のなかでもっとも大人びていると思いました。どんなに大変でも諦めない、目の前のことにとても真っ直ぐで一生懸命なのも、湊と一緒でした」

「『そのままやって』と言われたので、あまり意識せず自分らしくいました」(サニー)

新垣は「劇中の役柄とシンクロする」と絶賛
新垣は「劇中の役柄とシンクロする」と絶賛撮影/興梠真穂 スタイリング(城桧吏、柴崎楓雅、サニーマックレンドン、吉村文香)/一宮理紗 ヘアメイク(城桧吏)/松原美穂 ヘアメイク(柴崎楓雅)/奥平正芳 ヘアメイク(サニーマックレンドン、吉村文香)/朝岡美妃

――皆さんはそれぞれのキャラクターを、自分のなかでどう捉えて、どのように演じようとされましたか?

城「一樹は臆病な性格で、役立たずなところもあるんです。情けないようなところ、本当にビビりな面を出すには、どうしたらいいか監督と相談しました。ほかのみんなもやりましたが、台本を読んで演じるキャラクターについて紙に書きだし、みんなの前で発表したんです。それによって、役が掴みやすくなりました」

柴崎「僕が演じた太一は、大人を信用していないけど、友達のためなら前に出ていくタイプ。普段は、自分から話しかけることはあまりないのですが、今回は現場で自分から率先していろんな人と話すようにして、お芝居も楽しみました」

サニー「僕はもともと明るい性格で、『そのままやって』と言われたので、あまり役作りのために意識したことはないです。ただ一つ、迷惑をかけたくないな、とは思っていました。というのは、劇中のサニーが問題や波風を起こしたくない人だと思ったからです。現場では、自分らしくいよう、自分らしさを出し切ろう、と思っていました」

吉村「湊は、サニーに負けず劣らずの明るいキャラクターなので、明るくしようと頑張りました。撮影以外でも感情をもっと表に出せるようになろう、と思いましたが、なかなか難しかったです。頑張って出しているつもりでも、監督から“もっと明るく。いまの2倍で”と言われたりしました(笑)」

――新垣さんはみんなの臨時担任である、瑤子先生を演じられました。なにか意識はされましたか?

子どもたちを助けたり、助けられたり(?)と大活躍の瑤子先生
子どもたちを助けたり、助けられたり(?)と大活躍の瑤子先生[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

新垣「子どもに比べて、大人は長く生きているぶん、頭が固くなってしまうところがあるなと感じていて。目の前であり得ないことが起きた時になかなか受け入れられなかったりするのではと思ったので、瑤子先生のお化けたちに対するリアクションや怖がり方はみんなより増し増しに演じることを意識しました。それを監督がすごく気に入ってくださったのでうれしかったです(笑)。口では“大人だから”と言いながら、結局、子どもたちに助けてもらっている。そういうところがおもしろいキャラクターだなと思いました」

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