「全員のキャラが本人と重なる!」新垣結衣と“教え子”ら、『ゴーストブック』の名チームにインタビュー

インタビュー

「全員のキャラが本人と重なる!」新垣結衣と“教え子”ら、『ゴーストブック』の名チームにインタビュー

「味方にするなら、時間を操ることができるジズリが最強!」(吉村)

――図鑑坊、山彦など、数々のおばけが登場します。もし味方にするなら、どのおばけがいいですか?

サニー「僕は、跳ね返せる力を持つ山彦を味方につけたいです。最近よく怪我をするんです。野球をしている時もですが、自転車を漕いでいただけなのに小石につまずいて滑って転んで。そんな時、山彦に地面を押して体制を立て直してほしいです!」

城「僕もサニーと同じで山彦です。山彦は空も飛べるし、跳ね返す力もあるから、守ってもらえそうな気がするので。あの能力がほしい。むしろ僕が山彦になりたいです(笑)」

柴崎「サニーと桧吏くんの話を聞いていたら、僕もやっぱり山彦がいいかなあ(笑)。僕はバレーボールをやっているんですが、やりすぎて右手が上がらないんです。だから山彦の跳ね返す力で、ブロックしてほしい(笑)。でもかわいらしい図鑑坊もいいな」

力を合わせて、妖怪捕獲のミッションに挑戦!
力を合わせて、妖怪捕獲のミッションに挑戦![c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会


吉村「私は時間を操ることができる、ジズリがいいな。失敗しても昔に戻ってやり直せるなんて、最強じゃないか、と。実は中学一年の時、初めての英語のテストを甘く見過ぎて、ノー勉でテストを受けてズタボロだったんです。結構ショックだったので、過去に戻って問題を暗記したうえで、もう一度テストを受け直したい…(笑)」

新垣「私はいろいろ考えて…神木(隆之介)さん演じる、おばけずかんを扱う古本屋の店主が、もっとも強いんじゃないか、と。神木さんに味方についてほしい!」

4人「確かにー(爆笑)!!」

新垣「あの店主、あらゆるおばけとつながりがあって、最終的に支配していそうでしょ。予告編にもありますが、大きな古本屋を小さく畳めてしまう能力も欲しい。いつでも家を折り畳めたら、どんな地方ロケに行っても、安心していつでもお家で眠れるし、あの収納機能はすごすぎますね!」

「校舎4階の高さからみんなで飛び降りた撮影は、もう一回やりたいほど!」(柴崎)

ワイヤーを装着したアクションにも挑戦した
ワイヤーを装着したアクションにも挑戦した[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

――CG合成のためのグリーンバック撮影も多かったと思いますが、大変だったシーンはありますか?

柴崎「空を飛ぶ雲梯(うんてい)が登場するシーンで、息を合わせて『せーの』で飛び降りるシーンは大変でした」

新垣「かなり高いところから飛び降りたよね!?」

城「ワイヤーを装着していましたが、かなりの高さでした」

柴崎「校舎4階くらいの高さまでクレーンで雲梯を吊り上げて、そこにぶら下がっていて。大変だったけど…」

城・柴崎「メチャクチャ、楽しくて、もう一回やりたい!!」

新垣「私は怖かったです!」

吉村「前を向いていれば怖さを感じないのですが、下を見た瞬間、なんかもう…背筋がフワーッとなって」

新垣「本当にそうだよ…」

柴崎「カットが掛かって、段々と地上に降りていく瞬間も楽しくて」

城「“わーい”って叫びながら降りて行って、最高でした!」

新垣「私はひたすら上を向いたままでした…」

4人「(爆笑)」

「山崎監督はじっくり演技を引き出してくれる。『OK』と言ってくれると本当に安心します!」(城)

怪しい古書店から冒険の幕が開く
怪しい古書店から冒険の幕が開く[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

――山崎監督は日本のVFXの第一人者ですね。本作にも個性豊かなおばけが登場したり、不思議な世界が表現されていますが、完成した映画を観た時の感想や、監督との思い出を教えてください。

サニー「図鑑坊が逃げるシーンでは、捕まえようとした僕と太一と一樹が、順番に図鑑坊にやられてしまうんです。撮影している時はどんな仕上がりになるかわからなかったのですが、実際の映像を観たらうまくつながっていて、スゴイ!と思いました。また瑤子先生の家の窓から外を見るシーンでは、たくさんのおばけが実際にそこにいるかのようで…本当にCGってすごいなあ、と思いました」

吉村「最初に湊がみんなと出会うシーンで、三角コーンが魚みたいに泳いでいるカットがあるんです。現場にはなにもありませんでしたが、映画を観たら本当の魚のように滑らかにフワーっと泳いでいたので、こんなふうに出来るのかと驚きました」

キャストにも人気者!本作のマスコット的存在の図鑑坊
キャストにも人気者!本作のマスコット的存在の図鑑坊[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

城「CGだけじゃなくて、セットもスゴイよね」

柴崎「そうそう、本物の駄菓子屋さんかと思って入ったら、実はセットで作った駄菓子屋さんだった、ということがありました。美術部さんもスゴイなあ、と思いました」

城「山崎監督って、僕たちの魅力や個性をじっくり待ったうえで引き出してくれるんです。だから監督が『OK』と言ってくれると、本当に安心して『ちゃんと出来たんだな』と感じられた。ダメなら何度でも『もう一度』と言われるけれど、いいか悪いかがはっきりわかる分安心できて、そこもよかったです」

吉村「OKが出るまで、多い時は12、13テイクくらい重ねたことがあって。でも、そういう時も監督は責めるようなことは言わず、励ます言葉を掛けてくださるんです。監督が応援してくれている、と感じられるのが、とても心強かったのを覚えています」

ミッションをクリアし、現実世界に戻れるのだろうか…
ミッションをクリアし、現実世界に戻れるのだろうか…[c]2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会

新垣「私は19、20歳のころに『BALLAD 名もなき恋のうた』でご一緒したのですが、当時も、とても穏やかで話しやすい監督だと思いました。それ以降、監督の作品を観てきたなかで、どれもとても“少年性”があるなと感じていたんです。今回の現場でも虫を獲ったり、植物の名前を教えてくれたり、そういう少年の心を、いまもずっと持ち続けているんだな、と。それが作品にも滲み出ている。今回のようなファンタジーだけでなく、シリアスな作品でも少年心がくすぐられ、どこか沸き立つものを感じます。本作も“山崎監督ならではの作品”だ、と感じますね」

取材・文/折田千鶴子

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