「こんにちは、いぬです」の作者が『ハウ』に見た温かさ。「“寄り添う”ことの大切さが伝わってきて、心がポカポカしました」
「『もっともっと、うちの子のことを考えよう』と思うきっかけになってくれれば」
じゅんが“犬にまつわる作品”を描こうと思い立ったきっかけは、「単純においぬが大好きだったから」だそう。
「でも、実は去年までの25年間、おいぬと暮らしたことがなかったんです。おいぬを好きになる前に唯一触れ合った経験は、小学生のころ、友だちの家に遊びに行った時に少し触らせてもらったくらい。それでもおいぬを好きになったのは、SNSなどで動画や画像を見て、『おいぬってこんなに愛くるしくて、おもしろくて、人間みたいで、かわいいんだ』と思ったから。それ以来ずっと、おいぬや動物の動画ばかりを観るようになりました」。
そんなじゅんの最新作はTwitterで共感と感動を呼び、ついに書籍化もされた漫画「こんにちには、いぬです」(幻冬舎/3巻まで発売中)。『ハウ』では石田ゆり子のナレーションが犬の心情を代弁しているが、本書も犬たちからの目線で描かれており、犬好きの読者の心をわしづかみにしている。
「『こんにちは、いぬです』を描き始めた時は、おいぬと暮らしたことがなかった時期なので、本当にたくさんのおいぬの動画や画像、エッセイや漫画などを見ました。そこからインスパイアを受けて、あの漫画は生まれたんです。でも、実際のところ、おいぬがどう思っているのかはわかりません。なので、ファンタジー作品にはなってしまうのですが、読んだ方が『おいぬがもし、こう思ってくれていたとしたら?』と想像を膨らませたり、『もっともっと、うちの子のことを考えよう』と思うきっかけになってくれればいいなという気持ちで描いています」。
「大きな白い“モフモフ”が好きな方にもぜひ観ていただきたいです」
話を聞けば聞くほど、その言葉の端々から犬のことが大好きなのが伝わってきたじゅん。最後に、この作品をどんな人たちに観てほしいか聞いてみた。
「田中圭さんや(民夫の市役所の同僚である桃子を演じた)池田エライザさんなど俳優さんたちのファンの方はもちろん、おいぬに限らず動物と暮らす方、これからおいぬと暮らしてみたいと思っている方にも観てほしい作品です。とにかく、ハウを演じたベックくんがかわいいです!!大きな白い“モフモフ”が好きな方にもぜひ観ていただきたいですね(笑)」。
構成・文/イソガイマサト
イラストレーター。グッズイラスト、挿絵、装画、雑貨、キャラクターデザインなど、動物を中心にしたイラストを手掛ける。2018年2月に初個展「大もさもさ展」を開催し、同年4月からフリーのイラストレーターとして本格的に活動を開始。5月には初の著書「もっさりもさお ぼくがいるからだいじょうぶ!」(双葉社)が発売され、その後自身のTwitterで発信し、多くの読者から共感を得た漫画シリーズ「こんにちは、いぬです」が、2020年10月に幻冬舎から単行本として発売された。2022年5月にはシリーズ第3弾「いつでもそばに こんにちは、いぬです」を発売。
・公式HP:https://potofu.me/jun8213kame
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