白石晃士&堀田真由、“共演者”2人が明かす「オカルトの森へようこそ」の裏側

インタビュー

白石晃士&堀田真由、“共演者”2人が明かす「オカルトの森へようこそ」の裏側

「ホラーを作る醍醐味は、ジャンルを超えてあらゆる要素をぶち込めることです」(白石)

――本作を通して感じた堀田さんの魅力を教えてください。

白石「堀田さんご本人は助監督の市川とは違い、柔らかくて優しくて人にキツいことは絶対に言わないような感じの方で…まあ、本当のところどうかは知りませんが(笑)」

堀田「それどういう意味ですか~!(笑)」

白石「冗談はさておき、罵倒や毒舌セリフなどは普段言い慣れていないと言うのが難しいと思います。毒舌の塩梅がキツ過ぎると観客は引くだろうし、逆に柔らかすぎると市川としてのキャラ立ちが弱くなる。その微調整については堀田さんと撮影前にお話し、キャラクター設定についてすり合わせを行いました」

堀田「実はこれまで性格的に強い役柄を演じることが多い時期もあって。毒舌キャラというのは普段言えないようなことを言えるので、結構楽しかったりします」

 クランクアップ写真の背後にも“祟り”の文字が…
クランクアップ写真の背後にも“祟り”の文字が…[c] 2022WOWOW・KADOKAWA・ひかりTV

白石「ということは内側にはなにか溜まっているものがあるのでは…(笑)」

堀田「そう、なにかあるのかもしれないですね…ってちょっと!今回はたくさん走りながら撮ったり、たくさんのバケモノたちと遭遇したりと様々な状況があって、ただ強い役を演じるだけではありませんでした。劇中に登場するバケモノはCGで作られていることから、撮影現場では目の前になにもありません。まるでバケモノがその場にいるかのようなリアクションをしつつ、ほかの方々との反応も合わせなければいけない。長回しの撮影だったので、色々なことを踏まえて助監督の市川を演じました」

――撮影は“オカルトの森”ならぬ“夏場の森”で敢行されたそうですが、季節柄ゆえに苦労もあったのでは?

白石「自然の脅威を感じましたね。夏の暑い日差しと森特有の羽虫。また山特有の勾配があるところを何度も走ったので、そのしんどさを全員で感じました」

堀田「撮影のほとんどが山奥でのロケで、途中からは徒歩での移動。私たち以上にスタッフの皆さんが大変だったと思います。みんなで『頑張ろう!』と言い合いながら重い機材を山頂付近まで運んだりして。撮影期間中はホテル以外、携帯の電波が入らなかったのでマネジャーさんも大変そうでした。たまに『ここなら電波が入るよ!』とか言いながら電波を拾ったりしていました(笑)」

――お二人が思う「ホラー」の醍醐味を教えてください!

白石「自分にとってのホラーの醍醐味は、ホラーという枠組みのなかであらゆる要素をぶち込めることです。ジョージ・A・ロメロ監督のようにポリティカルな社会的なことも入れられるし、ラブストーリーや今回の作品のように冒険物語的要素も入れることができる。まさにジャンルミックスが可能というか、あらゆるものを一緒くたにして怖がらせつつもエンタテインメントとして提示できる。それがホラーのすばらしい所以です!」

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女性にもオススメ!イケメン霊能力者が大活躍[c] 2022WOWOW・KADOKAWA・ひかりTV


堀田「実は、私はちょっとだけホラーが苦手なタイプで…」

白石「おや、その言い方は『ちょっと』だけではなさそうですね!」

堀田「バレましたか…(笑)。観客としてはなかなか観ることの少ないジャンルですが、演じる側としては凄く好きです。ホラーの物語はどこかありそうでなさそうな、現実と非現実の境目というか、その間を体験できるのがいいです。今回の作品はホラーという枠組みではあるけれど、ホラーが苦手な方にも観ていただけるような作風にもなっているので、若い方、特に女性の方に観ていただきたいです。女性にもおススメですよね、監督?」

白石「はい!女性にもホントおススメです。ぜひぜひご覧くださいませ!」

「WOWOWオリジナルドラマ オカルトの森へようこそ」の放送済みエピソードは、WOWOWオンデマンド、ひかりTVにて配信中。8月27日(土)からは、短編映像『訪問者』を追加した劇場版『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』も公開となる。

取材・文/石井 隼人

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