ブラッド・ピットが明かす、20年来の盟友と作りあげた『ブレット・トレイン』撮影秘話|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ブラッド・ピットが明かす、20年来の盟友と作りあげた『ブレット・トレイン』撮影秘話

インタビュー

ブラッド・ピットが明かす、20年来の盟友と作りあげた『ブレット・トレイン』撮影秘話

伊坂幸太郎のベストセラー小説「マリアビートル」を、ハリウッドで実写映画化した『ブレット・トレイン』(公開中)。東京から京都までを貫く超高速列車の中で繰り広げられる、殺し屋たちのノンストップバトルが描かれる本作で、主人公のレディバグを演じたブラッド・ピットは本作への出演を「運命的なものだった」と振り返っている。

ブラッド・ピットの様々な表情が楽しめる、珠玉のアクションエンタテインメント!
ブラッド・ピットの様々な表情が楽しめる、珠玉のアクションエンタテインメント!

「ロックダウンで気が狂いそうになっていた時、脚本が送られてきました。最初に読んだ時、なんて最高な映画なんだと思いました。キャラクターもすばらしく、とにかく楽しい映画になる。そしてなによりも旧友であるデヴィッド・リーチが監督をするという点に運命を感じました」。ピットとリーチ監督との出会いはいまから20年以上前、後にピットの代表作となる『ファイト・クラブ』(99)まで遡る。

同作でピットのスタントマンを務めたのが、当時まだスタントマンとして活動していたリーチ監督だった。「僕らはその頃からの友人です」と明かすピット。その後も『スパイ・ゲーム』(01) や『オーシャンズ11』(01)、『トロイ』(04)、『Mr.&Mrs.スミス』(05)で俳優とスタントマンとして交流を深めると、リーチ監督はその後監督デビュー。彼が手掛けた『デッドプール2』(18)にはピットがカメオ出演し、本作で両者は初めて監督と主演俳優の関係で相見えることとなる。

メガホンをとったデヴィッド・リーチ監督とは『ファイト・クラブ』(99)からの付き合い
メガホンをとったデヴィッド・リーチ監督とは『ファイト・クラブ』(99)からの付き合い

「いまの関係性では僕は仕える立場。つまりデヴィッドがボスなんです。彼は監督となり、彼独自の表現方法を身につけています」と、ハリウッド有数のアクション監督として名を馳せるようになったリーチの大出世をうれしそうに語るピット。リーチ監督もピットに全幅の信頼を置いていたことを明かしており、2人の友情がレディバグというキャラクターを、ひいては個性あふれる本作の世界観を作りあげたといっても過言ではないだろう。

「撮影中、僕とデヴィッドはいつもジャッキー・チェンのことをたくさん話していました」とピットは撮影現場でのやり取りを思い出す。スタントマンからキャリアを始め、アクションの振り付けに並々ならぬこだわりを持つリーチ監督は、本作のアクション描写を構築するうえでジャッキー・チェンやバスター・キートンのようなフィジカル・コメディからインスピレーションを受けたという。

スタントマン出身のリーチ監督こだわりのアクションシーンは見応え抜群
スタントマン出身のリーチ監督こだわりのアクションシーンは見応え抜群

「僕らはジャッキーの大ファンだけど、彼のような演技はいままでやったことがなかった。とても楽しいものでした」。列車内という限られた空間のなかで、銃やナイフ、刀はもちろんのこと近くにあるあらゆるものを武器にしてアクションを繰り広げていく。アクションのなかにストーリーがあり、アクションのなかにコメディがある。そんなエンタメ色全開の痛快アクションを全力で演じ抜く姿は必見だ。

また本作では、日本が誇るアクション俳優のひとりである真田広之が“剣の達人”エルダー役として登場する。「キャリア55年のベテランにしか持ち込めない気品や格を、この映画に持ち込んでくださいました。とても偉大な方です」と真田への熱烈な敬意をのぞかせ、「真田さんが演じたことで、エルダーというキャラクターは物語の心臓の部分、魂の部分になったと思います。一緒に仕事ができてとても光栄です」と語った。

【写真を見る】ブラピ、スマホを片手に大興奮!史上初の新幹線レッドカーペットなど、来日イベントの模様をプレイバック
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先日、本作を提げて3年ぶり14回目の来日を果たしたピットは様々なイベントに登壇。「いつも温かい歓迎をありがとうございます。日本に来るのが大好きです」と日本のファンに向けてメッセージを送り、映画史上初の試みとなった“動くレッドカーペット”のイベントで実際に新幹線に乗車。

「撮影の時にはスタジオに新幹線を作り、LEDのウォールに風景を映しだしていた。実際に乗ってみると、撮影現場にいるようなデジャブを感じてしまいます」と撮影の裏側を明かしながら大満足の笑顔を浮かべ、「僕たちの日本に対する愛情を感じていただける作品になっております。アクションもすばらしく、なにしろ楽しい」と本作をアピールしていた。


『ブレット・トレイン』は公開中
『ブレット・トレイン』は公開中

ハリウッドのトップを走り続けるブラッド・ピットが見せる体を張ったアクションと、コミカルな表情の数々。原作者の伊坂も「暗い気持ちを吹き飛ばす楽しい映画」と語る怒涛のアクション・エンタテインメントを、映画館の大スクリーンで味わってほしい。

構成・文/久保田 和馬

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