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ティモシー・シャラメ、アナ・デ・アルマスらがヴェネチアで語った待機作への想い「このような映画が重要だと思ってもらえる世界を望みます」

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ティモシー・シャラメ、アナ・デ・アルマスらがヴェネチアで語った待機作への想い「このような映画が重要だと思ってもらえる世界を望みます」

映画祭会期後半には、Netflixオリジナル映画の注目作『ブロンド』(9月28日よりNetflix独占配信)が公式上映された。ジョイス・キャロル・オーツによるマリリン・モンローの評伝が原作で、『ジャッキー・コーガン」(12)のアンドリュー・ドミニクが監督を務めている。公式上映には、今作の制作会社PLAN Bの代表を務めるブラッド・ピットも来場し、約1年かけてマリリン・モンローことノーマ・ジーンになりきったアナ・デ・アルマスの体当たり演技を讃えた。

マリリン・モンロー風ドレスで登場したアナ・デ・アルマス
マリリン・モンロー風ドレスで登場したアナ・デ・アルマスPhotographs by Earl Gibson III for the HFPA

キューバ出身で2014年からハリウッドで活躍するアルマスは、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)やNetflixオリジナル映画『グレイマン』(22)などでヒロインを務めた、ハリウッドで最も多忙な女優の一人。壮絶な生い立ちと、はりぼてのようなハリウッドの名声の間で精神を病んでいったモンローの姿を演じきったアルマスは、「この映画は私の人生を変えました」と記者会見で認めた。

アルマスがマリリン・モンローを体当たりで演じた『ブロンド』
アルマスがマリリン・モンローを体当たりで演じた『ブロンド』Netflix 映画『ブロンド』は9月28日(水)より独占配信


「自分を追い込むために、そして自分へのプレゼントだと思いこの役を引き受けました。他人による私に対する評価を変えるためにこの映画をやったわけではないので、どんな評価を受けようと、私自身の経験として自分のなかに残るでしょう。彼女が映画スターであったことを抜きにしても、私は彼女と同じ歳の女性で、映画業界で働く女優です。今作では自分自身を開放し、厳しく脆く、簡単ではないところに行かなくてはなりませんでした。でも私は、この人物とのつながりを見つけました。彼女は何者なのかを、映画を通してアンドリュー(・ドミニク監督)と共に、彼女の感情的な真実を見つけたかったのです」。

コロナ以前の華やかな国際映画祭の雰囲気が戻っている
コロナ以前の華やかな国際映画祭の雰囲気が戻っている[c]SPLASH/AFLO

国際映画祭の醍醐味は、世界初披露される作品をクリエイターや出演者と共に鑑賞し、彼らの言葉を直接聞けるところにある。この秋以降公開される意欲作に出演している、ティモシー・シャラメハリー・スタイルズ、そしてアナ・デ・アルマスの率直な言葉からは、彼らの人生の貴重な時間を作品制作に費やし、それらを世界に披露することで自己を研磨し続けていることがわかる。だからこそ、スクリーンや画面越しに観る彼らの演技から深い感銘を受けるのだろう。

文/平井伊都子

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