妻夫木聡、蒼井優とは「不思議な関係」。恋人・夫婦役重ねても「1回もキスシーンがない」
山田洋次監督による喜劇の第2弾『家族はつらいよ2』の初日舞台挨拶が5月27日に丸の内ピカデリーで開催され、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、小林稔侍、中村鷹之資、徳永ゆうき、山田洋次監督が登壇。妻夫木が蒼井との深い縁を語り、「結婚(する役)も今回で2回目。なのに1回もキスシーンがない」と告白。二人の間柄を「不思議な関係」と表現した。
熟年離婚の危機を乗り越えた平田家の面々が新たな騒動に巻き込まれる様を描く本作。観客の熱気ムンムンでスタートしたこの日の舞台挨拶。「続編やって!」「面白かった!」と次々に声が上がり、妻夫木も「また家族でドタバタさせていただいた。みなさんが評判を広めてくれたら次があるんじゃないか」とさらなる期待を膨らませ、会場から大きな拍手を浴びていた。
家族のような仲の良さを見せるキャスト陣と、観客も一体となったような明るいステージとなったが、山田監督も「こんなことはなかなかない」と会場の反応にびっくり。「こんなに楽しい雰囲気のなかでみなさんとお会いできた。きっと全国の方も満足してくれるんじゃないかという予感を抱いております」と喜びを噛み締めていた。
また家族の縁を感じる作品にちなみ、“縁”についてのトークが繰り広げられる一幕も。妻夫木は「優ちゃんとは恋人役も多くて、結婚も2回目。セットプランのよう」と蒼井との縁について告白し、「でも恋人や夫婦をこれだけやっても、1回もキスシーンがない。不思議な関係」と苦笑い。本作の脚本段階ではキスシーンが書かれていたにもかかわらず、「現場に行ったら、カットということで。未遂的なことはあった」と撮影秘話を語っていた。
一方の蒼井は「10代の時に山田洋次監督の『学校』のオーディションを受けて、落ちたんです」と述懐。山田監督が「あれは僕の失敗でした」と後悔するなか、蒼井は「山田監督の映画が大好きで、いつもお小遣いで映画を観に行っていた」と山田監督作品への愛を打ち明けた。
さらに「仕事を続けていくべきかどうか真剣に考えて立ち止まった時に、山田監督の『おとうと』のオファーをいただいた。何かを感じて、今ここに至っています」としみじみ。女優業を続ける上で大きな励みになっていることを明かしていた。【取材・文/成田おり枝】