松坂桃李、実写版『耳をすませば』は「期待していただいていいです!」清野菜名は2年半越しの完成に涙
スタジオジブリがアニメ映画化して大ヒットした柊あおいの青春恋愛漫画を、清野菜名と松坂桃李のW主演で実写映画化した『耳をすませば』(10月14日公開)のジャパンプレミアイベントが9⽉28⽇にイタリア⽂化会館アニェッリホールで開催。W主演を務めた清野菜名、松坂桃李のほか、内⽥理央、安原琉那、中川翼、荒⽊⾶⽻、住友沙来、平川雄⼀朗監督が登壇した。
漫画やアニメで描かれた中学生時代とともに、完全オリジナルストーリーである2人の10年後が二重構造で描かれる本作。監督は、「ROOKIES」シリーズなどで知られるヒットメーカーの平川雄⼀朗が務めた。
コロナ禍での度重なる撮影中断を乗り越えて完成した本作。清野は「無事に今⽇を迎えられて本当にほっとしております。撮影が始まったのが2020年の3⽉で、終えたのが今年の5⽉。2年半という⻑い年⽉が経ったんですが、皆さんに観ていただける⽇を迎えられ、感謝の気持ちでいっぱいです」と映画完成の喜びと感謝を口にすると、松坂も「⼤河ドラマ2本分の想いがこの作品に詰まっています。最後まで楽しんでいってください」と挨拶。
清野はクランクアップを迎えた際に、感極まって涙があふれたと述懐。「撮影が⽌まってしまった間にもほかの作品を撮っていたのですが、その間も雫がずっと頭のどこかにいるという2年半で、最後の撮影に臨んだ際、スタッフの皆さんも忙しいはずなのに、2年前と同じ皆さんが集まって下さっていて。2年半分の想いと現場の温かさに涙があふれてしまいました」と、感慨深く振り返った。
不朽の名作を実写化した想いを問われた松坂は「この役をいただいた時は本当にプレッシャーに押しつぶされそうでした。10年後の設定を聞いた時に、雫と聖司の10年後を観られることへの興味のほうが⼤きくて、気持ちを後押ししてくれる原動⼒になりました。原作やアニメで皆さんが知っている聖司から幅を広げ、天沢聖司の新たな⼀⾯を表現できるよう⼤切に演じました」と役作りについても振り返った。
雫の友⼈、⼣⼦役の内⽥は、清野と、杉村役の⼭⽥裕貴との撮影について「ある漫画の話をしていた時に、⼭⽥くんが私たちの知らない盛⼤なネタバレをしてしまったりして、3⼈のわちゃわちゃは映画のままでした。⼭⽥くんはお詫びに焼⾁に連れて⾏くよと⾔ってくれていたので、⼭⽥さん、これを⾒ていたらぜひ連れて⾏ってください」とおちゃめなエピソードを披露。清野も「連絡がないまま2年半も経ってしまいました。連絡待ってます!」と添えた。
聖司がチェリストになるために旅⽴った地、イタリアにちなんでイタリア⽂化会館で開催された本イベント。本作の重要なキャラクター「バロン」を両国親善の印として、イタリア⼤使館に贈呈されることが発表された。
館⻑のシルヴァーナ・デマイオ⽒は「本⽇はこちらでこのようなすてきなイベントを開催い ただき、またバロン像を贈呈いただきとてもうれしく思います。近い将来、会場の皆さんにもイタリアにご旅⾏いただき、すてきな時間を過ごしていただけることを願っております」と喜びを語った。
最後には、松坂が「今⽇『⽿をすませば』をお届けできることをうれしく思います。期待していただいていいです。それくらい⾃信がある作品になっています」と、清野は「2年半の想いがぎゅっと詰まった作品になっています。原作をリスペクトした⻘春シーンも散りばめられているので、キュンキュンしながらお楽しみください」とアピールした。
文/山崎伸子