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キャシアン、シリル、モン・モスマの内面へと迫る!「キャシアン・アンドー」第5話は、濃密な群像劇に

コラム

キャシアン、シリル、モン・モスマの内面へと迫る!「キャシアン・アンドー」第5話は、濃密な群像劇に

刻一刻と迫る作戦決行…キャシアンの才能が見え始める!

さて肝心の主人公のことを忘れてはなるまい。共にアルダーニ要塞の武器庫を襲撃するチームから持ち物を調べられるところから始まり、徐々に彼らと心を通わせて“仲間”となっていく。

初めはキャシアンに不信感を向けていたチームの仲間たちだったが、徐々にその必要性を知る(「キャシアン・アンドー」第5話)
初めはキャシアンに不信感を向けていたチームの仲間たちだったが、徐々にその必要性を知る(「キャシアン・アンドー」第5話)[c]2022 Lucasfilm Ltd.

船の操縦の仕方を知らない彼らに呆れながらも、死にたくないと自ら船を操縦することを買って出るのは、彼らの命の責任をも負うということである。また利き手を見極めて隊列の配置を変えることを提案し、それを納得させるだけの説得力と分析力を働かせる。徐々にキャシアンという人物の才能が視聴者に見えてくるというわけだ。

他にもアーヴェル・スキーンの体につけられた刻印を見たキャシアンは、シポという少年院に13歳から3年間いたことを告白する。第4話でルーセンに「16歳の時ミンバンで戦った」と語っていたが、今回そこからもうひとつ遡ったことになる。こうしてちょっとずつ、過去のピースが埋められていくのだろう。

第2章のクライマックスに向け、群像性に高まりが(「キャシアン・アンドー」第5話)
第2章のクライマックスに向け、群像性に高まりが(「キャシアン・アンドー」第5話)[c]2022 Lucasfilm Ltd.

着々と作戦決行に向けて動くキャシアンたちに、シリルやモスマの苦悩や、帝国保安局のデドラの動き、そしてそわそわしてるルーセンと、一段と群像性が高まっていくあたりは「スター・ウォーズ」らしい点といえるかもしれない。もちろん次の第6話はこの第2章のクライマックスであり、なによりも、帝国軍の連中も仕事をほっぽらかしてでも見たがる“アルダーニの目”がどのように描かれるのかは大いに楽しみなところだ。


文/久保田 和馬

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