三池崇史監督、初の韓国チームとのタッグ作『コネクト』に手応え!「運命的な出会いで奇跡的に生まれた作品」

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三池崇史監督、初の韓国チームとのタッグ作『コネクト』に手応え!「運命的な出会いで奇跡的に生まれた作品」

第27回釜山国際映画祭に招待された、Disney+(ディズニープラス)の「スター」で独占配信される三池崇史監督の韓国ドラマ「コネクト(原題)」の会見が、10月7日に釜山で開催。三池崇史監督、チョン・へイン、コ・ギョンピョ、キム・ヘジュンが登壇した。三池監督は「一番の驚きは、スタジオドラゴンに呼ばれて『コネクト』の監督をやらないか?と言われたことです。自分としては『愛の不時着2』が良いと言ったんですが、『それは君の仕事ではない』と言われました」とジョークを飛ばしたあと、本作に懸けた想いを語った。

「コネクト(原題)」は、三池監督が、韓国のオールスターキャスト、スタッフとともに手掛けた韓国発のクライム・ファンタジー・スリラー。臓器狩り集団に突然誘拐されたハ・ドンス(チョン・へイン)が、処置後に目を覚ますと自分の目がなくなっていた。やがて彼が、悪名高い連続殺人犯オ・ジンソプ(コ・ギョンピョ)の視覚を持っていることが判明。ハ・ドンスは、連続殺人犯を探し出し、自分の人生を取り戻そうとする。

メガホンをとった三池崇史監督
メガホンをとった三池崇史監督

三池監督は「オファーを受けて『コネクト』に取りかかりましたが、まさか釜山国際映画祭に招待されるなんて思ってみなかったです。OTT(OverThe Top)で、しかも自分と一番遠いところにあるディズニーで配信してもらえるなんて。やはり映画の形そのものが、OTTも含め、いかに観客にふれていくかということの変化を感じています」と感慨深い表情を見せた。

また、韓国チームとの初タッグについては「まずOTTが初めて、韓国の作品を作るのも初めてで、なおかつコロナという状況でした。ビザの関係で早くから準備にも来れなかったけど、デジタルでつながることによって、すぐに連絡が取れて、距離はかなり近く感じることができました。ロケハンもほとんど助監督の人に行ってもらったし、打ち合わせもそういう形で進みました」とオンラインでスムーズなやりとりができたと説明。


「それでも不安がありましたが、打ち合わせが終わって、チョン・ヘインから『自分は何があっても監督の味方です。好きにやってください』と言ってもらって。いろいろ初めてのなかで、なんの問題もなく進みました。むしろ日本でやっているよりもストレスなくスムーズに撮影できました。また、俳優とのコミュニケーションでは、確かに言葉が直接通じないけど、我々には台本があり、やるべきことが書いてあります。その微妙な解釈の違いこそ、作品の幅になっていくと思っているので、すごく運命的な出会いで奇跡的に生まれた作品になったと思います」と手応えを述べた。

ハ・ドンス役のチョン・へイン
ハ・ドンス役のチョン・へイン

チョン・ヘインも「私も監督と同じで、本作に臨んで、言葉の壁がそれほど重要でないことに気づきました。現場には常に通訳がいらっしゃったけど、監督とのコミュニケーションは主にアイコンタクトとボディランゲージで、心が通じ合ってると思いましたし、会話はむしろいらなかったなと。でも、監督はユーモアがある方で、たまに冗談をおっしゃるのですが、通訳を介してわかるので、僕のリアクションまでの間が空いてしまうことが多かったです」と苦笑いすると、コ・ギョンピョ、キム・ヘジュンもうなずき笑いあった。

チョン・ヘインは眼帯をつけての演技には苦労したそうで「カットの間では眼帯を外しますが、ずっとつけたまま演技をしていたので、視力が落ちたこともありました。特にアクションシーンでは、距離感が測りづらい場面もありましたが、相手の俳優と呼吸を合わせながら撮影を終えた記憶があります。やはりアクションは難しかったです」とコメント。

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