三池崇史監督、初の韓国チームとのタッグ作『コネクト』に手応え!「運命的な出会いで奇跡的に生まれた作品」
続いて、三池監督は主演のチョン・ヘインについて「非常に作品に対して献身的。役者は作品よりも自分がどう見えているかが大事だという人もいるけど、彼はまず作品が大事で、それを作るのに、スタッフ陣の努力に支えられていることもわかっていて、ともに作っていくという感覚を持っている。すごくやさしい人で、彼がいると現場がほっとする。役者としては本当に珍しいタイプです」と称えた。
また、コ・ギョンピョについては「遅刻してくるけど、それでもかわいいし憎めない。本番、テストの集中力はすごくて、めりはりが利いている。がっと集中する役者です」と語り、キム・ヘジュンについては「役になろうとするよりは、自分のなかに取り込んで表現するから、非常にナチュラルなお芝居ができる人。また、彼女も現場の雰囲気をすごく良くしてくれるし、現場の集中力が高い。3人にこれらの役をやってもらって、監督としてはすごく助かりました」と3人に感謝した。
チョン・ヘインは三池監督の演出について「監督は頭の中にある編集ポイント、画コンテがすごくはっきりしているし、無駄なカットは一切撮らないけど、集中して撮るべきところはかなり集中して撮影なさいます。また、アクションシーンでは、監督が実演をしてくださるんです!実際、アクションがすごく上手くて驚きましたよ。だから監督の仕草やジェスチャーからヒントを得られることが多かったのですごく助かりました」と興奮しながら語った。
コ・ギョンピョは「すべての瞬間が光栄でしたし、僕のことをとてもかわいがっていただいたし、とても楽しい現場でした。また、ここにいる2人といっしょに芝居ができたのが大きなエネルギーにつながりました」と笑顔を見せた。
キム・ヘジュンも「作品のジャンルも、キャラクターも本当に演じにくいポイントがあったけど、三池監督が明確なビジョンを持っていらっしゃったので大丈夫でしたし、本当に勉強にもなりました」と言ったあとで「私たちの新しい挑戦をそのまま楽しんでいただきたいと思っています」とメッセージを送った。
そして、三池監督は『コネクト』の展望について「実は、上手くいったら、その先のシーズンがありまして」と切り出し、「自分たちの構想として、これは序章です。先のことは言えないけど、一つだけ言えるとすると、この物語はシンギュラリティ、AIが人間を越えたあとの人類から、我々に対する警告なんです。1匹のハツカネズミがタイムスリップして送られてきて、そこから物語は始まっていますが、今回は、そこまでは描かれないです。ジャンルにとらわれない、大きな視点を持った作品なので、いろんなところにヒントを見つけながら楽しんで観ていただきたい」と力強くアピールした。
取材・文/山崎伸子