釜山国際映画祭レッドカーペットで、いまをときめくスターと映画人たちが美の競演!

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釜山国際映画祭レッドカーペットで、いまをときめくスターと映画人たちが美の競演!

選りすぐりの期待作を一挙紹介!ドラマシリーズ公式セクション「オンスクリーン」の気になるラインナップ

チェ・ヒョヌクとWanna One出身で主演のパク・ジフンなど、Wavveオリジナルドラマ「弱いヒーロー(原題)」(22)の主要俳優
チェ・ヒョヌクとWanna One出身で主演のパク・ジフンなど、Wavveオリジナルドラマ「弱いヒーロー(原題)」(22)の主要俳優[c]BIFF

昨年新設されたオン・スクリーンは、Netflixの「イカゲーム」など、優れたOTTドラマシリーズを世界に発信してきた韓国ならではの、アジア初のドラマシリーズ公式セクションだ。昨年の3作品から今年は9作品に増えるなどさらに力を入れているこの部門では、期待の新ドラマが特別版として上映される。


先日行われた日本でのファンミーティングも大盛況だったチェ・ヒョヌクも出演しているWavveオリジナルドラマ「弱いヒーロー(原題)」(22)は、成績優秀ないじめられっ子が、頭脳を武器に反撃していく学園アクションドラマだ。レッドカーペットには、Wanna One出身で主演のパク・ジフンや「未成年裁判」で演じた強烈な少年犯罪者の姿が記憶に新しいソ・ヨン、チェ・ヒョヌクらが登場。フレッシュな顔ぶれが彩りを加えていた。

ファンタジースリラードラマ「コネクト(原題)」(22)からは、タキシード姿がりりしいチョン・ヘインと巨匠らしいオーラを漂わせる三池崇史監督ら主要キャストが姿を現し、ファンから声援を浴びた
ファンタジースリラードラマ「コネクト(原題)」(22)からは、タキシード姿がりりしいチョン・ヘインと巨匠らしいオーラを漂わせる三池崇史監督ら主要キャストが姿を現し、ファンから声援を浴びた[c]BIFF

他の追随を許さないほど突き抜けた暴力描写で特に海外で熱狂的な支持を集める三池崇史監督が、「D.P. -脱走兵追跡官-」のチョン・ヘインを主演に迎えた異色のファンタジースリラードラマ「コネクト(原題)」(22)からは、タキシード姿がりりしいチョン・ヘインと巨匠らしいオーラを漂わせる三池崇史監督ら主要キャストが姿を現し、ファンから声援を浴びた。チョン・ヘイン演じる不死身の新人種“コネクト”のドンスが、臓器密売組織に奪われた片目が連続殺人犯に移植されたことを知り、彼を追っていくという衝撃的なストーリーは、早くも話題を呼んでいる。

TVINGオリジナルシリーズ「身代金(原題)」(22)のチョン・ジョンソとチン・ソンギュ
TVINGオリジナルシリーズ「身代金(原題)」(22)のチョン・ジョンソとチン・ソンギュ[c]BIFF

様々な理由で身代金を懸けられた人間たちがビルの大震災に巻き込まれ、サバイバルを繰り広げていくTVINGオリジナルシリーズ「身代金(原題)」(22)からは、「ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え」で強盗団の一人で北朝鮮出身の“トーキョー”役をエネルギッシュに演じたチョン・ジョンソが、『エクストリーム・ジョブ』(19)などのブロックバスタームービーで脇を固める名バイプレイヤー、チン・ソンギュ、チョン・ウソン監督とともレッドカーペットに参加した。オフショルダー風の柔らかな素材で出来た白いドレスは色白のチョン・ジョンソにとてもよく似合っており、発光するような美しさにファンの目は釘付けになった。

会場では元祖ワールドスターのカン・スヨンのトリビュート映像が流れ、世界的に有名なピアニストであるキム・ジョンウォンの演奏が彼女の功績を静かに称え、冥福を祈った
会場では元祖ワールドスターのカン・スヨンのトリビュート映像が流れ、世界的に有名なピアニストであるキム・ジョンウォンの演奏が彼女の功績を静かに称え、冥福を祈った[c]BIFF

錚々たるゲストたちに会場が沸く一方、今年映画界を去った才能への敬意も忘れない。『モガディシュ 脱出までの14日間』(21)などの劇伴を手がけたパン・ジュンソク音楽監督。『共食い』(13)もBIFFで上映され、韓国でも根強い人気を誇っていた青山真治監督。ヴェネツィア国際映画祭で韓国初の女優賞に輝き、俳優人生を韓国映画の発展に捧げた元祖ワールドスターのカン・スヨン。そしてつい先月訃報が流れた、ジャン=リュック・ゴダール監督。特にイ・ヨングァン理事長は「カン・スヨンは釜山国際映画祭の守り人であり、韓国映画界の巨匠であり、私たちの守護天使であり友人だった。創設メンバーとして、最後まであらゆる困難から映画祭を守ってくれた」と惜しみない敬意を表した。会場ではカン・スヨンのトリビュート映像が流れ、世界的に有名なピアニストであるキム・ジョンウォンの演奏が彼女の功績を静かに称え、冥福を祈った。

映画を愛し、時にその自由を守るために戦い、世界のシネアストたちから尊敬されてきたBIFF。コロナ禍という困難を越えた活気あふれる10日間の祝宴が、今年も観客の心を躍らせる。

取材・文/荒井 南

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