キャサリン皇太子妃、称号の変化でファッションでも新たなチャレンジ
9月8日にエリザベス女王が逝去したことを受け、皇太子と皇太子妃という称号を継承し、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃と呼ばれるようになった。称号変更に伴って役割も変わってくるが、キャサリン皇太子妃のファッションにも、微妙な変化が見られるようだ。
国葬後から精力的に公務をこなしているキャサリン皇太子妃。9月22日には、エリザベス女王の国葬に携わったスタッフらに感謝を伝えるため、王室の慣例に従って着用した黒で、金のダブルボタンが特徴である、ドルチェ&ガッバーナの襟なしコートを着用。故ダイアナ妃がパリで行われた第一次世界大戦の休戦記念式典に参加した際に着用していた、ジャスパー・コンランのコートを彷彿させる装いだった。また喪が明けた9月27日に、称号継承後初めてウェールズを訪問した際にも、1981年にダイアナ妃が皇太子妃としてウェールズを訪問した際に着用していた、赤いコートと黒いプリーツスカートという装いを彷彿させる、ダイアナ妃にオマージュを捧げたファッションが話題を呼んだ。
その後、北アイルランドのキャリックファーガス城を訪問した際には、ウィンザーロンドンのペールブルーのボウタイブラウスにアレキサンダー・マックイーンの同色のコート。サリー州にあるロイヤル・サリー・カウンティ病院の産科を単独で訪問した際には、橙色のカレン・ミレンのワンピースを着用しており、こちらはリサイクルポリエステルが使用された素材で環境問題を意識したようだ。
ウィンザー城でイギリス海軍を招いた際には、アレキサンダー・マックイーンのネイビーのパンツスーツ。10月7日にニュージーランドで開催されたラグビーワールドカップ初戦で、女子イングランド代表を応援するためTwitterに投稿されたビデオメッセージでは、2021年7月のサッカー欧州選手権(UEFAユーロ2020)、イングランド代表対ドイツ代表の試合でイングランドが勝利した際に着ていた、“勝利のジャケット”と呼ばれるザラの赤いツイードのダブルジャケットを着用するなど、キャサリン妃時代のファッションを踏襲しているようにも思われた。
しかし、ファッションに大きな変化が表れたのは、世界メンタルヘルスデーを記念してBBCラジオの番組「Newsbeat」に出演した際のこと。ニューヨーク発ローラ・ロンバルディによるゴールドのルイーザネックレスは、これまでのキャサリン妃時代に着用していた細めのネックレスとは違い、かなり太めのチェーンネックレスなのだ。
また、10月13日にロンドンのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークにあるスポーツ施設を訪れた際には、ロイヤルブルーのシャネルのツイードジャケットを着用。「WWD」などによれば、黒いトリミングとダブルのボタンが特徴の同ジャケットは、1995年にクラウディア・シファーがランウェイで着用していたものと同じで、ヴィンテージものだという。
キャサリン皇太子妃がシャネルの服を着用したのは、訪問地に敬意を表した2017年のパリ外遊時のみである。ヴィンテージものを着用するのもかなりレアだが、こちらも1991年と1992年にダイアナ妃が着ていた、ラウンドネックのダブルのシャネルのコートに似ているのだそう。
エリザベス女王亡きあと、故ダイアナ妃へのオマージュファッションを連発しているキャサリン皇太子妃。次なるチャレンジが楽しみだ。
文/JUNKO