“抱きしめた”母と“首を締められた”娘…『母性』180度食い違う証言を収めたテレビスポットが解禁
ベストセラー作家、湊かなえの同名小説を映画化した『母性』(11月23日公開)。本作より、母と娘の“180度食い違う証言”を収めたテレビスポット「証言篇」が解禁となった。
ある未解決事件の語り手となる母娘を演じるのは、戸田恵梨香と永野芽郁。人気実力トップクラスの2人の女優が、繊細かつ大胆な演技で新境地を切り開く。さらに、物語に登場するひと際キャラの濃い母娘たちを、大地真央、高畑淳子、中村ゆり、山下リオが熱演。監督を人間ドラマの名手、廣木隆一が、主題歌を、JUJUが担当する。
解禁となったのは、母、ルミ子(戸田)と娘、清佳(永野)の“180度食い違う証言”を収めたテレビスポット。言葉とは裏腹に、ルミ子が清佳を抱きしめる姿が映されるが、直後に一転して、清佳の首を絞める姿に切り替わる衝撃のカットが映る。同じ時、同じ出来事を回想しているはずなのに、2人の話は次第に食い違っていく…一体なぜなのか?隠された“真相”への謎が深まる映像に仕上がっている。
戸田は自身が演じるルミ子を“箱の中に入っている人”と称して、「本当は箱の中に入っていなくてよいのに、自ら入ることを選択しているんです。むしろ入りたがっていて、その箱の狭さに気付いていない。それが時には彼女にとって居心地が良いのだけれど、時に自分を追い込んでしまっています」と表現。一方、永野は自身が演じる清佳について「日々、目の前で起こる出来事に怖さを感じたり、対応しながらも傷ついているんです。いろんなことを抱えていて、観る方によっては気の強い人に見えると思いますが、本来の自分を隠すためでもあります」と明かす。すれ違い、もがき苦しんでいる、娘を愛せない母と母に愛されたい娘。戸田と永野ともに一筋縄ではいかないキャラクターへの理解を示し、見事に複雑で繊細な役を体現している。
また、戸田は「母と娘の視点が交わって、はたしてなにが真実なのかぜひ見極めていただけたらと思います。深く考えさせてくれる作品になっています」と、永野は「この作品は、世代によって受け取り方もきっと変わってくると思いますし、なにか届くものがあると思います」とそれぞれ本作の見どころを語り、母と娘として対峙する戸田と永野の熱演に期待が高まる。
第41回バンクーバー国際映画祭への正式招待や、第35回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門作品への招待で、すでに高い評価を集めている本作。一つの事件を巡る、2つの視点からの物語の行方は、ぜひ劇場で確かめてほしい。
文/サンクレイオ翼