独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ! - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

インタビュー

独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

「チャドウィック・ボーズマン自身を、実際のヒーローとしてリスペクトしている姿勢が感じられる選択だと思った」(SKY-HI)

Zeebraが紡いだリリックを継承するようにしてマイクの前に立つSKY-HIは、今回の企画に関して「こういう機会をもらえたのは、シンプルにありがたい」と前置きして、こう語った。「『ブラックパンサー』は、作品の存在意義もとっても強い。かつ、この作品を題材にラップをするとなると、前作ではケンドリック・ラマーがそれをやっていたわけで、それこそ意義深いですよね。それぞれの思い入れも強いと思いますし。Zeebraさんのラップはまさに“キング”といった雰囲気で、こうして同じ曲でラップできたのはうれしかった。これまでZeebraさんと楽曲上でのコラボをしたことがなかったので、もっと早くやっておけばよかった、とも思ってしまいました(笑)」

いまや、ソロ・ラッパーとしてだけではなく、マネジメント&レーベル会社であるBMSGを経営する立場であり、ボーイズグループのBE:FIRSTや若手ラッパーのNovel Coreらをまとめる存在でもあるSKY-HI。自らの城であるBMSGとそのメンバーを守る立場でもある彼の目に、ブラックパンサーはどんなヒーローとして映っているのだろうか。「前作の『ブラックパンサー』で観たティ・チャラは、限りなく正統派なヒーローだと感じました。優しく賢く、そして清く正しい。なにかを背負うということに対しての責任感も強くて、キャプテン・アメリカやハルクといった曲者揃いのマーベルのヒーローの中でも、一番の正統派だと思います。“王道のヒーロー”という感じ。あと、フィジカルが強いのも大きな魅力ですね」。

Zeebraからマイクを受け取ったSKY-HI。一番好きなマーベルのヒーローは、雷神ソーだとか
Zeebraからマイクを受け取ったSKY-HI。一番好きなマーベルのヒーローは、雷神ソーだとか

多くの人々を勇気づけるエンターテイナーとしても常に挑戦を続けているSKY-HIが今回綴ったリリックの中には、「信頼ならば背負った行こうヒーローはここだ/それが台風や豪雨だったとしてその後に虹をかけるのが仕事さ」という彼らしい言葉がある。ブラックパンサーの魅力を表しつつも、そのフレーズには、SKY-HI自身の姿とも重なる。「作品のことを歌うけれど、“想いは、受け継がれる。”というテーマを大事にしながら、作品と自分の人生や言葉をリンクさせて作りました。大きなテーマだし、無限にやれるぞ、と思ったんです。それに、PR色が強いコマーシャルなラップにはしたくなくて、“自分の歌にしよう”という想いで挑みました」。

夫であるティ・チャカ、息子であるティ・チャラを失ったラモンダ女王も存在感を発揮する
夫であるティ・チャカ、息子であるティ・チャラを失ったラモンダ女王も存在感を発揮する[c]Marvel Studios 2022

リリックの中にも登場する“ヒーロー ”という言葉。SKY-HIが思う、理想のヒーロー像とはなんだろうか?「他人に起こっている問題を、自分自身の問題として向き合い、解決に臨める人。“やってあげる”とか“助ける”という感じではなくて、あくまで自分のこととして、取り組めるメンタリティを持つ人こそが、ヒーローなのかなと思います。ティ・チャラの姿にも、それと同じものを感じますね。数いるヒーローたちのなかでも、そのヒーローイズムが一番強い気がします」。

そして、『ブラックパンサー』の魅力をこう語ってくれた。「ヒップホップやアメリカの黒人文化、ひいてはアフリカの文化ともすごく密接で、小技も効いている。黒人が主人公のヒーロー作品ということで、もちろん社会的な意義にも焦点があたりつつ、マーベル・スタジオのエンタテインメント作品としても、めちゃくちゃおもしろい。だからこそ、我々は能動的に作品から学びを得ることができるんだと思うんです。マーベル作品には、多かれ少なかれ社会問題を反映したストーリー的側面があると思うんですけど、特に『ブラックパンサー』からはそれを感じましたね」。

亡くなったティ・チャラをワカンダ国民が見送るシーンは泣ける…
亡くなったティ・チャラをワカンダ国民が見送るシーンは泣ける…[c]Marvel Studios 2022

そして2022年、いよいよ継承された物語が動き始めた。前作でティ・チャラ/ブラックパンサー役を演じたチャドウィック・ボーズマンは、2020年に闘病の末、癌を患ってこの世を去ってしまった。そして、『ブラックパンサー』はボーズマンの代役は立てずに、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』へとそのレガシーが受け継がれるストーリーになっている。「チャドウィック・ボーズマン自身を、実際のヒーローとしてリスペクトしている姿勢が感じられる選択だと思いました。創作とリアルは別物だけれども、完全に違うものではない感じ」。


「いま、歴史的にも時代がすごく混沌としていますよね。前作の『ブラックパンサー』が公開されたころから加速して、コロナや戦争といった状況になってしまって…。この混沌としている時代において、マーベルが発表する作品、しかもそれが『ブラックパンサー』の新作であるということに、すごく意味があると思います」と、その期待感を語ってくれた。

炎に包まれる玉座…王を失ったワカンダはどうなるのか?
炎に包まれる玉座…王を失ったワカンダはどうなるのか?[c]Marvel Studios 2022
■Zeebra
ヒップホップアクティビスト。1993年にヒップホップ・グループ「キングギドラ」を結成。1997年のソロデビュー以降、日本のヒップホップ界のトップの座に君臨し、シーンを牽引。2017年には、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」をインターネット・ラジオとして開局するなど、精力的に活動を続ける。人気番組「Zeebra's LUNCH TIME BREAKS」がWREP、ABEMAで平日12時より生放送中。

■SKY-HI
ラッパー、プロデューサー。2005年にパフォーマンスグループ「AAA」のメンバーとしてデビュー。本名の「日高光啓」として活動しながら、2013年からソロ・ラッパー「SKY-HI」としても活動を開始。2020年に株式会社BMSGを立ち上げ、現在はボーイズグループ「BE:FIRST」のプロデューサー、起業家としても活躍。12月にライブイベント「Round A Ground Special 2022」が控える。

■DJ Yanatake
ヒップホップDJ、ディレクター、音楽ライター。レコードショップ”CISCO"のチーフバイヤーとして渋谷宇田川町アナログ・ブームの一時代を築き、DEF JAM JAPANの立ち上げやMTV JAPANに選曲家として参加するなどヒップホップ・シーンの重要な場面を担う。インターネット・ラジオ局block.fmではヒップホップの人気番組「INSIDE OUT」のディレクション、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」では編成局長を務める。

■DJ WATARAI
音楽プロデューサー、DJ。MUROやNITRO MICROPHONE UNDERGROUND、RHYMESTERなどの作品を中心に、MISIAやAI、DOUBLE、安室奈美恵、加藤ミリヤ、DREAMS COME TRUEといったR&Bやポップス方面のアーティストにも楽曲提供、リミックス、アレンジを担当。現在、AbemaTVのHIPHOPチャンネルの「AbemaMix」にもレギュラー出演中。

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