独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

インタビュー

独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

ワカンダ王国を守る国王のティ・チャラは、同時に世界を守るヒーロー、ブラックパンサーであった。漆黒のスーツにマスクを被り、2つの顔を持ちながら常に闘い続ける彼の姿は、世界中に勇気とインパクトを与え、新たな伝説を創り上げた。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品として2018年に公開された『ブラックパンサー』は、ヒーロー映画としては初となるアカデミー賞作品賞ノミネートを果たすなど、社会現象を巻き起こしたのだった。

そして、その続編となる『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が公開された。国王とヒーロー、2つの顔を持つティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)を失ったワカンダ国に海の帝国の脅威が迫る。ティ・チャラの妹であり天才科学者のシュリ(レティーシャ・ライト)たちは、この危機にどう立ち向かうのか。そして、新たな希望となる“ブラックパンサー”を受け継ぐ者は誰なのか…。未来を切り開く者たちの熱き戦いを描いた、ドラマチック・アクション超大作が始まる。

ティ・チャラの想いを受け継ぐ、新たなブラックパンサーが誕生!
ティ・チャラの想いを受け継ぐ、新たなブラックパンサーが誕生![c]Marvel Studios 2022

『ブラックパンサー』について、キャラクターと同じくらい語られるのが、その音楽的魅力だ。前作ではケンドリック・ラマーとSZAによる「All The Stars」がテーマ曲として使用され、同じくケンドリック・ラマーがプロデュースに加わった、インスパイア・アルバム「ブラックパンサー ザ・アルバム」にはフューチャーやスウェイ・リー、アンダーソン・パークやザ・ウィークエンドといった最高峰のヒップホップ・アーティスト/シンガーたちが参加し、高く評価された。劇中にも実在のヒップホップ・ユニット、パブリック・エネミー(1982年に結成。リーダーであるチャック・Dが放つ政治的・社会的メッセージが多くの支持を集めた)のポスターが登場するなど、ヒップホップ・カルチャーと連鎖するような形でその魅力を増幅しているのもまた、『ブラックパンサー』が多くのファンに愛される理由の一つだろう。

 王が不在となったワカンダに、海の帝国を率いる王ネイモアの脅威が迫る…
王が不在となったワカンダに、海の帝国を率いる王ネイモアの脅威が迫る…[c]Marvel Studios 2022

もちろん、ここ日本にも、その魅力に取り憑かれた者は多い。そこで、MOVIE WALKER PRESSでは、『ブラックパンサー』にインスパイアされたヒップホップ・アーティスト、ZeebraとSKY-HIとのコラボレーション企画を実施!ヒップホップ界きってのマーベルファンでもあるDJ Yanatakeの呼びかけのもと、ZeebraとSKY-HIがマイクリレーを行った。“想いは、受け継がれる。”という『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のテーマを起点にし、ZeebraからSKY-HIへとヴァースを継いでいく2つのリリック・ムービーが完成した。

「“想いは、受け継がれる。”というテーマしかり、ヒップホップ・シーンにおけるいままでの自分の活動とも重なる」(Zeebra)

「マーベルシリーズにどっぷりと浸かるきっかけになったのが、まさに『ブラックパンサー』だった」と明かすZeebra。「いまは、ヒップホップが世界を席巻している時代。そこと完全にクロスオーバーしているのが『ブラックパンサー』の魅力だと思う」と続け、前作をこう振り返る。

「共感できる部分も多いし、もう”自分たちの映画”みたいな気持ちですね。劇中にチラッと映るパブリック・エネミーのポスターなんて、自分にとっての青春というか、憧れそのもの。そもそも、俺がヒップホップにハマり始めたのは1980年代後半で、当時アメリカのヒップホップは、アフロセントリズム(アフリカ系アメリカ人のアイデンティティをアフリカ起源に求めるという、アフリカ中心主義的思想のこと)が盛り上がっていた時期。アフリカに対するリスペクトや歴史的意義が高まっていた時代でもあるんです。だから、そこで母なる大地としてのアフリカ、そして、人間の根源でもあるアフリカ、という意識を培った。映画の中では、そのアフリカに位置するワカンダが、世界で一番新しいテクノロジーを駆使して、超文明国として描かれている点もすごいと思った。西洋とは違う、モノの進化の仕方ですよね。そのストーリーの背景に、歴史の奥深さや重みもすべて入っている」。

Zeebraは1990年代前半からラッパーとして活動を続け、約30年間にもわたって次世代のためにヒップホップ・カルチャーを牽引してきた。そんなZeebraからは、日本のヒップホップ・シーンを治める”キング”としての責任感も漂う。「『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では、特に”継承する”物語が描かれている。“想いは、受け継がれる。”というテーマしかり、(ヒップホップ・シーンにおける)いままでの自分の活動とも重なるなと感じて。なので、キングとしてのティ・チャラの物語としてはもちろん、自分の物語でもあるという、両方の意味合いを持つ曲にしたいなと思ったんです」。

前作『ブラックパンサー』以降、マーベルにどっぷりハマったというZeebra
前作『ブラックパンサー』以降、マーベルにどっぷりハマったというZeebra

ビートが決まってから、わずか3時間ほどで歌詞を完成させ、自宅でデモ音源を収録したという。「いまの日本のヒップホップは、本当にすごいことになっている。そこにはやっぱり、次世代のニューリーダーたちがいっぱいいて、俺自身も、彼らに対して(自分の想いを)託してきた、という自負もあるし、同時に、自分もまだまだ現役な部分もある。それと、若い子たちがこれからぶつかっていく壁も、俺はすでに経験していることもあって。そうした個人的な気持ちが作品と重なって。ピンと来てからは、もういっきに書き上げましたね」。

残された者たちが、ワカンダを守るため立ち上がる
残された者たちが、ワカンダを守るため立ち上がる[c]Marvel Studios 2022

リリックの節々には、実際にヒップホップ・シーンにどっぷり浸かり年月を重ねてきた孤高の存在であるZeebraならではの描写も多く飛びだす。「独り彷徨う孤独な闘い/ 故に王は美しく儚い」という表現からは、劇中でのブラックパンサーの姿も浮かび上がると同時に、リアルに“王”という立場を経験した者にしか語れない絶妙な含みがある。「“王(キング)とはなにか?”ということに関しては、昔からすごく意識をしていた。ただ、“一番売れてる”とか、“一番うまい”というだけでは、キングは務まらない。そういうことをずっと考えて活動していると、本当に孤独なわけ。だから、想いを吐露するというか、そういう気持ちもリリックに入れたかった」。そんなZeebraにとって、ブラックパンサーとはどんなキングなのだろうか?「マーベルには最高なヒーローがいっぱいいるけれど、ブラックパンサーの魅力は、渋さかな。そして、歴史がしっかりあるヒーローでもある。それによって重みが出てくるし、日本の武士道にも通ずるような、燻銀のかっこよさがあるかなと思う。決して派手ではないけど、威厳やそういう姿勢で魅せていくキングですかね」。


ティ・チャラの妹で、天才科学者としてヴィブラニウムを使ったテクノロジーの開発をしてきたシュリ
ティ・チャラの妹で、天才科学者としてヴィブラニウムを使ったテクノロジーの開発をしてきたシュリ[c]Marvel Studios 2022

今回、Zeebraがリリックをつなぐ相手は、旧知の仲でもあるSKY-HI。「彼がソロデビューする前、渋谷のクラブのバーカウンターでフリースタイルをしていたころからの付き合い」と言い、「この組み合わせは偶然というか必然なのかな(笑)」と付け加えた。

■Zeebra
ヒップホップアクティビスト。1993年にヒップホップ・グループ「キングギドラ」を結成。1997年のソロデビュー以降、日本のヒップホップ界のトップの座に君臨し、シーンを牽引。2017年には、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」をインターネット・ラジオとして開局するなど、精力的に活動を続ける。人気番組「Zeebra's LUNCH TIME BREAKS」がWREP、ABEMAで平日12時より生放送中。

■SKY-HI
ラッパー、プロデューサー。2005年にパフォーマンスグループ「AAA」のメンバーとしてデビュー。本名の「日高光啓」として活動しながら、2013年からソロ・ラッパー「SKY-HI」としても活動を開始。2020年に株式会社BMSGを立ち上げ、現在はボーイズグループ「BE:FIRST」のプロデューサー、起業家としても活躍。12月にライブイベント「Round A Ground Special 2022」が控える。

■DJ Yanatake
ヒップホップDJ、ディレクター、音楽ライター。レコードショップ”CISCO"のチーフバイヤーとして渋谷宇田川町アナログ・ブームの一時代を築き、DEF JAM JAPANの立ち上げやMTV JAPANに選曲家として参加するなどヒップホップ・シーンの重要な場面を担う。インターネット・ラジオ局block.fmではヒップホップの人気番組「INSIDE OUT」のディレクション、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」では編成局長を務める。

■DJ WATARAI
音楽プロデューサー、DJ。MUROやNITRO MICROPHONE UNDERGROUND、RHYMESTERなどの作品を中心に、MISIAやAI、DOUBLE、安室奈美恵、加藤ミリヤ、DREAMS COME TRUEといったR&Bやポップス方面のアーティストにも楽曲提供、リミックス、アレンジを担当。現在、AbemaTVのHIPHOPチャンネルの「AbemaMix」にもレギュラー出演中。

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