独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ! - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

インタビュー

独占公開!ZeebraとSKY-HIが”想いは、受け継がれる。”をテーマに「ブラックパンサー」への想いをリリック・ムービーでつなぐ!

「前作ではケンドリック・ラマーが参加してすばらしい評価を得ていた。そういった楽曲にちゃんと敬意を払いたい」(DJ Yanatake)

そして、今回の企画を立案し、実際に参加メンバーを揃えた立役者がDJ Yanatakeだ。実際に、Zeebra、SKY-HIとも親交が深く、これまでにもヒップホップ・シーンとエンタメ・シーンをつなぐ架け橋として尽力してきた人物でもある。「今回、前情報が少ないなかで、”想いは、受け継がれる”という作品のテーマだけを教えてもらったんです。『そのテーマをヒップホップ的に表現するとなると、いったいどんな感じになるんだろう?』と悩んでいた時に、日本のヒップホップ界のお父さん的存在でもあるZeebraが、マイクリレーのような形でSKY-HIにバトンをつないでいくような演出はどうだろう?と思ったんです」と、そのアイデアの源を教えてくれた。

ZeebraとSKY-HIによるマイクリレーを企画したDJ Yanatake。自身も大のマーベルファン
ZeebraとSKY-HIによるマイクリレーを企画したDJ Yanatake。自身も大のマーベルファン

「やっぱり、前作ではケンドリック・ラマーが参加してすばらしい評価を得たわけじゃないですか。だから、そういった楽曲に対してちゃんと敬意を払いたいというか、やらせてもらえるのであれば、ちゃんとヒップホップ・マナーに則ったかっこいいものを作りたいと思ったんです」という想いを込めて、白羽の矢を立てたのがDJ WATARAIだった。印象的なビートを仕上げ、アフリカン・ドラムにも通じるような力強さと、確固たる信念を感じさせるような唯一無二のトラックになっている。「彼も、本当にマーベル作品が好きで。映画の世界観とかもすべてわかっている3人が作っているので、絶対に、そういう”想い”が乗っかっているものができたんじゃないかと思います」。

オコエを中心とする国王親衛隊ドーラ・ミラージュの躍動感あふれるバトルシーンにも期待!
オコエを中心とする国王親衛隊ドーラ・ミラージュの躍動感あふれるバトルシーンにも期待![c]Marvel Studios 2022

それを受けて、DJ WATARAIはこう語った。「(オファーを受けた時は)まさか、っていう想いで、めちゃめちゃうれしかったですね。予告編では、シンガーのテムズがボブ・マーリーの『No Woman No Cry』をカヴァーしている楽曲が使われていたので、それをヒントにしつつ、アフリカ的な感じや、ブーンバップ(おもに90年代前半のヒップホップ楽曲に代表される、太いドラムループを主体としたビートのこと)的なイメージを膨らませていってビートを作ったんです。ビートのデモが6曲分できて、それをYanatakeさんやZeebraさんに渡して決めてもらった感じ。最終的に選ばれたビートは、実は最後に作ったものだったんです。『ブラックパンサー』の続編が公開されるというだけでも胸に熱いものが込み上げてくるんですけど、まさか自分がその作品にインスパイアされたビートをこうして作るなんて、本当に夢みたいだなと感じています」。最後に、DJ Yanatakeがこう締め括った。「ヒップホップとマーベル作品は、いくつも共通する魅力がある。歌詞やストーリーを何度も考察していく感じとか、一つ一つの楽曲や作品をエンタテインメントとして楽しめると同時に、社会や時代と連動するメッセージが込められているんです」。


ティ・チャラが想いを寄せていたナキア。彼女はいかに立ち上がるのか?
ティ・チャラが想いを寄せていたナキア。彼女はいかに立ち上がるのか?[c]Marvel Studios 2022

偉大なレガシーを受け継ぐ『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のストーリーは、いま、紐解かれたばかり。その醍醐味に魅せられたアーティストたちによるリリックやビートを、作品と照らし合わせつつ味わってほしい。

取材・文/渡辺志保

■Zeebra
ヒップホップアクティビスト。1993年にヒップホップ・グループ「キングギドラ」を結成。1997年のソロデビュー以降、日本のヒップホップ界のトップの座に君臨し、シーンを牽引。2017年には、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」をインターネット・ラジオとして開局するなど、精力的に活動を続ける。人気番組「Zeebra's LUNCH TIME BREAKS」がWREP、ABEMAで平日12時より生放送中。

■SKY-HI
ラッパー、プロデューサー。2005年にパフォーマンスグループ「AAA」のメンバーとしてデビュー。本名の「日高光啓」として活動しながら、2013年からソロ・ラッパー「SKY-HI」としても活動を開始。2020年に株式会社BMSGを立ち上げ、現在はボーイズグループ「BE:FIRST」のプロデューサー、起業家としても活躍。12月にライブイベント「Round A Ground Special 2022」が控える。

■DJ Yanatake
ヒップホップDJ、ディレクター、音楽ライター。レコードショップ”CISCO"のチーフバイヤーとして渋谷宇田川町アナログ・ブームの一時代を築き、DEF JAM JAPANの立ち上げやMTV JAPANに選曲家として参加するなどヒップホップ・シーンの重要な場面を担う。インターネット・ラジオ局block.fmではヒップホップの人気番組「INSIDE OUT」のディレクション、ヒップホップ専門ラジオ局「WREP」では編成局長を務める。

■DJ WATARAI
音楽プロデューサー、DJ。MUROやNITRO MICROPHONE UNDERGROUND、RHYMESTERなどの作品を中心に、MISIAやAI、DOUBLE、安室奈美恵、加藤ミリヤ、DREAMS COME TRUEといったR&Bやポップス方面のアーティストにも楽曲提供、リミックス、アレンジを担当。現在、AbemaTVのHIPHOPチャンネルの「AbemaMix」にもレギュラー出演中。

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