原作では語られない物語が!「SLAM DUNK」テレビシリーズアニメの劇場版4作品をプレイバック

コラム

原作では語られない物語が!「SLAM DUNK」テレビシリーズアニメの劇場版4作品をプレイバック

バスケ漫画の金字塔である「SLAM DUNK」の原作者、井上雄彦が自らメガホンを握った映画版『THE FIRST SLAM DUNK』が12月3日(土)に公開される。実は今回の映画、原作「SLAM DUNK」の劇場版としては5作目にあたり、東映アニメフェアの作品として、テレビシリーズアニメの劇場版が過去に4作品作られていたことをご存知だろうか?

本編では描かれなかったストーリーが語られたこれまでの4作。どのような物語となっていて、時系列は原作のどこにあたるのか、ここで紹介していきたい。

【写真を見る】『THE FIRST SLAM DUNK』公開前にチェックしておきたい過去の劇場版4作を知ってる?
【写真を見る】『THE FIRST SLAM DUNK』公開前にチェックしておきたい過去の劇場版4作を知ってる?[c] I.T.PLANNING,INC. [c] 2022 SLAM DUNK Film Partners

原作ファンが気になっていたあのキャラが登場!

1993年の10月から始まったテレビシリーズアニメ放送から半年後となる1994年3月に公開されたのが、映画1作目『スラムダンク』。この作品で描かれるのは、主人公の桜木花道(声:草尾毅)ら湘北高校と、原作では名前だけ登場した武園学園高校との練習試合の様子。時系列では原作3〜6巻にかけての湘北高校と陵南高校との練習試合後の物語となっている。

県下ベスト8の強豪、武園学園を練習試合で訪れた湘北バスケ部。そこで花道は、中学生時代に告白するも「バスケット部の小田君が好きなの」とフラれた相手、島村葉子(声:皆口裕子)と再会を果たす。その小田(声:鈴置洋孝)が、なんと武園学園のエースその人。因縁の相手に闘志を燃やす花道だったが、小田もまた不良の花道がバスケをしていることが許せず、2人の熱い闘いが幕を開けることに。

原作ファンにとって、台詞でしか登場していなかった“バスケット部の小田君”の存在を確認できた記念すべき本作。また、がむしゃらにプレーする花道の姿を見て小田の心が動かされる、花道がバスケットマンとして認められたという点でも意味のある1作だ。

花道、リバウンド王としての覚醒に向けた第一歩!

1994年夏に公開された『スラムダンク 全国制覇だ! 桜木花道』は、原作の9巻でダイジェストとなっていたインターハイ神奈川県予選の湘北高校対津久武高校の試合が詳しく描かれている。

インターハイ予選でベスト16に進出した湘北の次なる相手は、キャプテン赤木(声:梁田清之)と木暮(声:田中秀幸)の中学時代のチームメイトだった伍代(声:真地勇志)と、顧問である安西(声:西村知道)の大学監督時代の教え子、川崎(声:堀秀行)が率いる古豪、津久武。チームの快進撃とは裏腹に3試合連続無得点&退場中と絶不調の花道は、あろうことか津久武のルーキー南郷(声:立木文彦)と揉め、なぜか赤木の妹、晴子(声:平松晶子)との交際を賭けて勝負することになってしまう。

花道がリバウンドで活躍を見せる名試合の一つ、翔陽戦へとつながる本作。のちの花道の覚醒への布石となっているこの試合は、観ておくとより原作が楽しめる1作と言えるだろう。