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仁義なき(メイドたちの)戦い…萌えと血しぶきに満ちた「アキバ冥途戦争」の攻めすぎな魅力

コラム

仁義なき(メイドたちの)戦い…萌えと血しぶきに満ちた「アキバ冥途戦争」の攻めすぎな魅力

「仁義なき戦い」「孤狼の血」などに通じる血生臭いシーンの連続

高い戦闘力を誇り、大勢のメイドを相手にしても動じない嵐子
高い戦闘力を誇り、大勢のメイドを相手にしても動じない嵐子[c]「アキバ冥途戦争」製作委員会

ケダモノランドの代表、凪(声:皆川純子)を絶対的な存在とした傘下の系列店との関係性や敵対するメイドリアンとの構図、怒号や鮮血が飛び交う血生臭い抗争シーンのそれは、「仁義なき戦い」や「孤狼の血」シリーズなどに通じる任侠作品そのもの。特に第6話から登場したメイドリアングループの幹部で、7年間の服役を終えてアキバに戻って来た愛美・スーパーノヴァ・山岸(声:ユリン千晶)のキャラクターは、『孤狼の血 LEVEL2』(21)で鈴木亮平が演じた上林成浩のようなキレっぷりで強烈。“赤い超新星”の異名の通り、腑抜けたグループのほかの幹部たちに対してトレードマークの赤いバットを振り回しながら怒鳴り散らし、チュキチュキつきちゃんを潰したとんとことんへの復讐を実行に移すと、グループ内部の裏切り者も容赦なく粛清していた(声優を務めるユリン千晶が広島県呉市出身ということもあり、ネイティブな広島弁による荒々しいセリフの数々も見事)。

チュキチュキつきちゃんを潰したとんとことんに復讐しようとする愛美
チュキチュキつきちゃんを潰したとんとことんに復讐しようとする愛美[c]「アキバ冥途戦争」製作委員会

このほか、裏カジノが登場した第2話では「カイジ」や「賭ケグルイ」を思わせる人生を懸けたギャンブルに、『007 カジノ・ロワイヤル』(07)にも負けず劣らずの緊迫感に満ちたポーカーの真剣勝負が展開。第3話には『スナッチ』(00)のような地下闘技場での拳と拳のぶつかり合い、第4話でグループから派遣されてきた調教師がとんとことんのメイドたちを訓練という名の調教を行う模様は、『フルメタル・ジャケット』(87)や『G.I.ジェーン』(97)、『ジャーヘッド』(05)にも似たスパルタぶりだった。さらに、第5話ではなごみと嵐子が「ソウ」シリーズ顔負けの殺人装置によってトマトジュースのなかで溺れそうになり、第8話ではラフプレー上等の野球対決も描かれるなど、趣向を凝らした意外性のある演出で視聴者を楽しませてくれている。

地下闘技場でわざと負けることを指示される嵐子だったが…
地下闘技場でわざと負けることを指示される嵐子だったが…[c]「アキバ冥途戦争」製作委員会
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