『グレムリン』から38年…ザック・ギャリガン&フィービー・ケイツの“現在”を大追跡!『グレムリン3』の実現は?
巨匠スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務め、「ホーム・アローン」シリーズや「ハリー・ポッター」シリーズのクリス・コロンバスが脚本を手掛けた『グレムリン』(84)。公開から38年もの歳月が経過したいまも、クリスマスの定番映画の一つとして絶大な人気を博している。そんな本作でブレイクを果たした若手スターはその後どんなキャリアを歩んでいるのか。その動向を追ってみた!
クリスマスに発明家の父から不思議な生き物モグワイをプレゼントされるビリー。このモグワイを飼うには“3つの約束”を守らなくてはならない。「水に濡らさないこと」、「光をあえてないこと」、そして「真夜中の12時過ぎには絶対に食べ物を与えないこと」。ビリーはモグワイに“ギズモ”と名付けて可愛がるのだが、約束を破ってしまい、ギズモの体からいたずら好きのグレムリンが誕生。やがてどんどん増えるグレムリンに、街中は大パニックに陥っていく。
低予算映画の常連俳優に…ザック・ギャリガン<ビリー役>
家族思いの優しい青年ビリー役を演じたのは、これが映画デビュー作となったザック・ギャリガンだ。テレビ映画への出演しかなかった無名俳優の彼は、オーディションでスピルバーグに認められてこの大役に抜擢。先にキャスティングされていたケイト役のフィービー・ケイツとの相性の良さが決め手になったそうだ。
当時20歳のギャリガン。『グレムリン』への出演をきっかけに一躍スター街道まっしぐらかと思いきや、そのキャリアは受難続き。主演映画『Nothing Lasts Forever』(84)ではビル・マーレイやダン・エイクロイドらと共演するも、直前で公開が延期。いまもアメリカ国内では正式な公開もソフトリリースもされていない。『グレムリン2 新種誕生』(90)でビリー役にカムバックを果たすも、その後は低予算のジャンル映画が続き、2003年には万引きで逮捕されてしまう。
唯一の救いは30年以上経ったいまもコンスタントに俳優としての活動を続けられているということだろう。アメリカをはじめ多くの批評家のレビューを集積・集計してスコア化し、映画ファンや業界関係者からも信頼が置かれているサイト「ロッテン・トマト」でギャリガンの出演作をチェックしてみると、『グレムリン』は批評家の86%から好意的評価を得ており、『グレムリン2 新種誕生』も好意的評価71%とまずまずの高評価。
しかし若手スターとして期待されていた時代の主演作『ワックス・ワーク』(88)とパニック映画『キラー・バグズ』(02)がかろうじて60%と好意的評価が優勢のスコアを叩き出す一方で、4作品は辛辣な評価が先行。それ以外の作品に至っては批評家からレビューの投稿がされずにスコアがつけられていない事態に。出演作は50本近くにも及ぶというのに、散々な扱いだ。