ジェームズ・キャメロンが明かす今後の「アバター」構想…「お気に入りは4作目。できれば全部自分で監督したい」
前作から13年。世界中のファンを待たせ続けたジェームズ・キャメロンが『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(公開中)を引っ提げて、ついに来日を果たした。13年の間に、『アバター』(09)を超える映像の作品が登場したかといえば難しい。少なくとも興行面、そして技術と映像面では相変わらず映画界のトップに君臨していた。ということはつまり、自分の功績を自分で更新するためにキャメロンは帰ってきたのだ。果たして『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はどんな映画なのか?本人の声をお届けする。
「私の映画は3Dで観るものと観客が思ってくれていることがうれしい」
――2作目の舞台を“海”にしたのは、キャメロン監督のダイビング好きが反映されているんですか?
「もちろん、それもあります。私は海とダイビングが大好きだからね。だが、それと同時に、私は『アバター』のキャラクターを愛しています。彼らの新しい物語を語りたいと考えた時、みんなを海に連れて行きたいと思うようになったんです。
そのためには技術面の高いハードルを越えなくてはいけないのですが、それは本作のスタッフ、それも世界のトップレベルの人たちが解決してくれると信じていましたし、実際に解決してくれました。だから、最初の動機として、水の表現に挑戦したいという気持ちがあったわけではないですね」
――3Dへのこだわりはいかがですか?『アバター』の公開が終わると同時に3Dブームは下火になった印象でしたが、本作も3Dです。
「『アバター』以外の作品についてはどうでもいいんだけど(笑)、ひとつおもしろい結果があるんです。先日、リバイバル公開した『アバター』(『アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター』)を2Dと3Dの両方で上映したら、およそ97%の観客が3Dを選びました。これは『アバター』という作品が3Dと関連づけられているという証拠だと思います。違う言い方をすれば、『アバター』の3Dはほかの作品とは違い、高品質だと理解してもらっているということ。とても喜ばしい結果でしたね。
私としては、映像のルネッサンスや新しいムーブメントと思われるよりも、『私の映画は3Dで観るもの』と観客が思ってくれていることのほうが遥かにうれしいですよ。それによって、私は自分のやりたいことができるのだから」