サム・メンデス監督作『エンパイア・オブ・ライト』キャストの熱演が光る本予告映像&場面写真が解禁!
『アメリカン・ビューティ』(00)、『1917 命をかけた伝令』(20)、『007 スカイフォール』(12)、『007 スペクター』(15)などのサム・メンデス監督が放つ最新作『エンパイア・オブ・ライト』が2023年2月23日(木・祝)に公開される。このたび、本予告映像と場面写真が一挙解禁となった。
主人公は、英国の海辺にたたずむ映画館、エンパイア劇場で働く女性ヒラリー(オリヴィア・コールマン)。心に闇を抱えるヒラリーの前に、厳しい不況のなか、夢を諦めて映画館で働くことを決意した青年スティーヴン(マイケル・ウォード)が現れる。前向きに生きるスティーヴンと心を通わせながら、ヒラリーは次第に生きる希望を見いだしていく。
解禁された映像では「諦めちゃだめ。自分の人生は自分でつかむの」と語り、明るく過ごすヒラリーの姿が映しだされたかとおもいきや、容赦なく訪れる時代の荒波によって、まるで人が変わったかのように心を不安定にする姿も。過酷な現実と対面してもなお懸命に生きようとする2人だが、その先に待ち受けるものとは?
大人しく繊細なだけではなく、複雑な側面も持ち合わせたヒラリーを見事に演じたコールマンをはじめ、みずみずしい演技力で純粋なスティーヴンを体現した新鋭ウォード、さらに名優トビー・ジョーンズやコリン・ファースらが出演。また、撮影監督のロジャー・ディーキンスが、圧倒的な映像を撮りあげている。
本作は、メンデスが初の単独脚本に挑んだ作品で「最も個人的な想いのこもった作品」と明かす意欲作。アカデミー賞の前哨戦とされる第80回ゴールデングローブ賞では、主演のコールマンが主演女優賞(ドラマ部門)にノミネートされている。先んじて公開を迎えた海外のメディアからは「胸が張り裂けるほど、愛おしい映画。メンデス監督の最高傑作」(VANITY FAIR)、「オリヴィア・コールマンの忘れがたい、キャリア最高の演技」(/FILM)、「大スターの風格、コールマンの驚くべき偉業」(DEADLINE)と大絶賛されている。
コロナ禍におけるロックダウンで「映画館がなくなってしまうのではないか」と懸念したことで、いまこそ映画館への愛を形にする時だと考え、本作の制作をスタートさせたメンデス監督。「人には生活から逃げて、想像力をフルに使い、別の自分を見つける場所が必要だ。ある人は本のなかに、またある人は音楽や演劇のなかに、そして本作の登場人物の場合は映画館のなかに逃げ場を見つける」と監督が語るように、劇中では1980年代初頭の社会不況のなか、人々に寄り添った映画や映画館、音楽といった当時のポップカルチャーへの惜しみない愛と讃歌も綴られている。
メンデス監督の並々ならぬ想いが詰まった最新作『エンパイア・オブ・ライト』を、ぜひ映画館でご覧いただきたい。
文/山崎伸子