ブラッド・ピットの色気とオーラがマックス…サイレント映画の大スター役を演じた『バビロン』の場面写真が解禁!
『ラ・ラ・ランド』(16)でアカデミー監督賞を史上最年少で受賞したデイミアン・チャゼル監督が、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーほか豪華キャストを迎えて放つエンタテインメント最新作『バビロン』(2月10日公開)。このたび、サイレント映画界の頂点に君臨するスター、ジャック・コンラッド役を演じたピットがオーラと輝きを放つ新場面写真が一挙解禁された。
本作の舞台は、ゴールデンエイジ(黄金時代)と呼ばれた1920年代ハリウッド。サイレント映画からトーキー映画へと移り変わる時代に、富と名声、野心に彩られた映画業界で夢を叶えようとする男女の運命を描く。ほかの共演者には、トビー・マグワイア、サマラ・ウィーヴィング、オリヴィア・ワイルド、キャサリン・ウォーターストン、新鋭ディエゴ・カルバ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシスト、フリー、など多彩なキャストが集結。
楽曲は、現在もCMで連日使用される『ラ・ラ・ランド』の名曲を作曲し、第89回アカデミー賞作曲賞・歌曲賞を受賞したジャスティン・ハーウィッツが担当し、ジャズ・エイジと呼ばれたジャズ全盛期の音楽を再現。また『ラ・ラ・ランド』以来の脚本執筆となったチャゼル監督の、映画に対する強い情熱も感じられる注目作となっている。
本作でピットが演じる大スターのジャック・コンラッドは、ファンの群衆のなかで、たとえ短い時間であっても、一息つくことなくその場にいる皆に話しかけ、余裕と色気で誰をも虜にするキャラクターだ。
今回解禁となったピットの場面写真は、大御所の映画スターらしくサングラスをかけ、タバコを片手にニヤリと微笑む表情や、タキシード姿で大物女優フェイ(リー・ジュン・リー)と見つめあう艶やかな2ショット、ハリウッドに夢を見てジャックの元に飛び込んできた青年マニー(ディエゴ・カルバ)と遠くを見つめる立ち姿、さらにチャゼル監督と撮影現場でディスカッションをしている貴重なメイキングカットだ。
チャゼル監督は、華やかな映画界の最先端を行くジャックのキャラクターについて「世界で最も高い興行収入を稼ぐ主演男優です。まさにその瞬間にスターダムの頂点を極めた人物の1人であり、映画スター界という概念が比較的新しかったこの時代に、彼が呼び起こすヒステリックな愛と称賛は、現代の我々には到底考えつかないものです」と解説。
まさにピットのような本物のトップ俳優こそが演じられる役柄だが、ピットは「過去を遡って勉強しようと、ジョン・ギルバート、ダグラス・フェアバンクス、ルドルフ・ヴァレンチノの作品をたくさん観ました。彼らの演技には真の魅力があります。サイレント映画は頼りとなる台詞はなく、たまに字幕が出るだけ。だから演技もそれに合わせたスタイルがあり、いまの僕らのものとは違います」と、映画史にその名を刻む往年の名優たちを参考に、サイレント映画独特の役作りを自身に落とし込んだと明かす。
果たして現代の映画界でトップスターであるピットは、100年前の映画スターをどのように演じているのか。そしてサイレント映画界で頂点を極めたジャックは、果たして世間に受け入れられ始めた“トーキー映画”という新たな波に乗ることはできるのか?
人々の欲望と思惑がうずまく映画界を生き抜くしたたかさや情熱、純粋さや美しさで、ハリウッド黄金期を、頂点からの景色と同時に、底辺から駆け上がっていく姿も映し出す本作。グローバルプレミアでのお披露目も経て、観る者に強烈なインパクトを与えた本作では、ピットが見せる、栄光と葛藤を絶妙に調和させた熱演に、世界中から絶賛の声が挙がった。アカデミー賞前哨戦とされる第80回ゴールデン・グローブ賞では助演男優賞にノミネートされたが、もしも本作で受賞した場合は、『12モンキーズ』(95)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)に続き3度目の受賞となり、その先のアカデミー賞への期待も膨らむ。
『ラ・ラ・ランド』で映画と音楽の魔法によって世界を魅了したチャゼル監督が、ピットをはじめ豪華キャストと共に手掛けた最新作『バビロン』を、ぜひ映画館で楽しんでほしい。
取材・文/山崎伸子