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「今際の国のアリス」シーズン2を徹底解剖!アクション監督が明かす、圧巻の路地裏バトルの舞台裏

コラム

「今際の国のアリス」シーズン2を徹底解剖!アクション監督が明かす、圧巻の路地裏バトルの舞台裏

全スタッフが一丸となった壮絶なアクションに注目!

下村がアクション監督として特にやりたかったアクションシーンとして挙げたのは、第1話でいきなり始まる市街地での派手なカーアクションと、物語の終盤で繰り広げられる渋谷の路地裏での壮絶な肉弾戦だ。

市街地での派手なカーアクションは、下村アクション監督がやりたかったことのひとつ
市街地での派手なカーアクションは、下村アクション監督がやりたかったことのひとつ[c] 麻生羽呂・小学館/ROBOT

肉弾戦の舞台となる渋谷109周辺の細い路地裏は、実は架空の場所。美術チームでセット制作を手掛けた大西英文らが渋谷や新宿などの路地裏をくまなくロケハンし、“渋谷にありそうな路地裏”を制作したという。

「アクションはカメラの引き代の関係でどうしても広い場所でやりがちです。ですが、セットを作るということで僕たちにとっても日常にある狭い場所でのアクションにチャレンジできる良い機会となりました」と、下村は自身が組み立てたアクションと美術チームが作り出したセットの化学反応に大満足の様子で語る。


土屋太鳳の高い身体能力が活かされたアクションシーンも見逃せない
土屋太鳳の高い身体能力が活かされたアクションシーンも見逃せない[c] 麻生羽呂・小学館/ROBOT

「ウレタンマットの上にコンクリート風のシートを貼り、俳優たちが素肌でアクションをしても怪我をしにくい工夫を美術部にお願いしました。またワイヤーも多いので撮影部との話し合いも必須でした」と、そのバトルシーンでの登場人物たちと同様、スタッフにとっても“チーム戦”であったことを明かした。

佐藤信介監督がシーズン2の最終話に言及「これこそ僕がやりたかったこと」

この渋谷でのバトルシーンが描かれるのは第7話だ。佐藤監督は「全8話構成のドラマで、クライマックスを思わせる戦いが第7話にある。まだ1話残っているんです。これこそが、今回僕がやりたかったことでした」と語る。

「これ以上の戦いはないだろうと思わせて、まだ最終決戦を残している。まったく異質な空中庭園が現れ、ミラという謎の女性が登場します。アリスが何度もこの世界の謎をミラに尋ねますが、それすらも忘れてしまいそうになる。そんな謎めいた最終話なんです」。

シーズン2では各キャラクターがそれぞれの道を歩むことに…?
シーズン2では各キャラクターがそれぞれの道を歩むことに…?[c] 麻生羽呂・小学館/ROBOT

さらに佐藤監督は「シーズン2で僕がやりたかったことの一つは、キャラクターたちの世界をさらに広げることでした。各キャラクターがそれぞれの道を歩んでいきます。アリスやウサギと共にこの世界を探りながら、出会った人たちの生き様の核にも触れた気持ちになる。そんなストーリーになったと思います」。

はたしてアリスたちは“今際の国”の真相にたどり着くことができるのか。そしてどんなクライマックスが待ち受けているのか…。その全貌を、一気に見届けてほしい!

文/久保田 和馬

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