滝藤賢一、ドラァグクイーン姿で登場!渡部秀&前野朋哉と「きれい」と褒め合い合戦
滝藤賢一の長編映画初主演作『ひみつのなっちゃん。』の公開記念舞台挨拶が1月14日に新宿ピカデリーで開催され、滝藤をはじめ、渡部秀、前野朋哉、田中和次朗監督が登壇。キャスト陣は、ポスタービジュアル同様のドラァグクイーン姿で登場。会場を沸かせた。
本作は、3人のドラァグクイーンが仲間の葬儀に参加するため旅する姿を描いたロードムービー。3 人が、公の場でクイーン姿となるのはこの日が初めてとのこと。笑顔いっぱいにゴージャスな出立ちでステージに姿を表すと、会場からは大きな拍手があがった。バージン役の滝藤は「コロナ禍で(撮影が)1年延期になって、撮れるかどうかわからなかった映画。皆さんにお披露目できることがうれしくてたまりません」と感慨を語った。
ズブ子役の前野は「お2人、きれい」と声をかけ、滝藤とモリリン役の渡部は「きれい」と前野に向かって笑顔。前野が「ホント?私、きれい!?」と喜ぶなか、滝藤は「1年半前の僕らを見てほしかった。当時は(女性らしい仕草を身につけるために)女性として日常的に生活していたから違和感がなかったけれど、肩の張りなど体つきが変わりますよ」と撮影当時とは、変化もあったという。渡部から美脚を褒められる場面もあったが、滝藤は「撮影時は、カモシカのような脚を作った。細く筋肉質にした。いまはあの時よりも3キロ、4キロ太っている。今日は衣装も着られるか、心配しました」と明かしていた。
役作りにおいては、「私生活のなかで仕草やしゃべり方を変えていった」という滝藤。「病みつきになるじゃないけれど、眠っていたなにかがメラメラときた」とにっこり。オードリー・ヘプバーンやマリリン・モンローの作品を観て研究もしたといい、「仕草やしゃべり方も、女性よりも女性らしくしていないと、どうしても男性に見えてしまう。徹底してやっていました」と語っていた。
前野も「スーパーで買い物をする時に、妻になった気持ちでいた。すごい楽しかった」と私生活から心がけていたと話し、渡部も「僕も、日常生活から変えていた。撮影が終わってからもしばらく内股だったり、引きずったことはありました」と告白。「3人でシーンをやっていくごとに、内なるなにかのパワーが出てきたのか、自然とそうなっていました」と滝藤、前野と時間を共にすることがなによりの力になったという。撮影中にモニターを見ながらニコニコしてしまったという田中監督は、「3人のやり取りがとてもいい。ぜひ注目してもらえたら」と呼びかけていた。
そしてステージでは、この日37歳の誕生日を迎えた前野にサプライズで花束がプレゼントされた。花束を抱えた前野に、滝藤は「今日もとってもかわいいよ」と笑顔。「ありがとう!」と喜んだ前野は、「37歳になった時に、この格好で出られるなんて。忘れられない誕生日になりました」と感謝を述べ、大きな拍手を浴びていた。
取材・文/成田おり枝