清水崇、堀未央奈、ゆりやんレトリィバァらが「第2回日本ホラー映画大賞」を総括!選考委員が期待する“次世代の才能”は?

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清水崇、堀未央奈、ゆりやんレトリィバァらが「第2回日本ホラー映画大賞」を総括!選考委員が期待する“次世代の才能”は?

1月21日にEJアニメシアター新宿にて執り行われた「第2回日本ホラー映画大賞」の授賞式&受賞作上映会では、「大賞」をはじめとした9つの賞の受賞結果が発表され、令和の時代のホラー映画界を担う新たな才能たちが喜びのスピーチを披露した。そして授賞式の後半には6名の選考委員が登壇し、受賞結果の講評を兼ねたトークショー行なった。本稿では、そのトークの模様をレポートしていきたい。

選考委員のコメントに受賞のヒントが?
選考委員のコメントに受賞のヒントが?

「呪怨」シリーズや「恐怖の村」シリーズなどで知られる清水崇監督が選考委員長を務め、映像クリエイターで監督・声優のFROGMAN、女優の堀未央奈、ロックバンドBase Ball Bearの小出祐介、映画ジャーナリストの宇野維正が第1回から選考委員を続投。今回そこへ新たに、コメディアンでホラー映画好きとして知られるゆりやんレトリィバァが加わり6名で「大賞」などの選考が行われた。

授賞式の数日前の選考会で選考委員は約3時間にわたって白熱した議論を展開。クオリティはもちろんのこと、作り手の将来性などあらゆる着眼点から作品を吟味。その結果、第2回の大賞に輝いたのは近藤亮太監督が手掛けた『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』。近藤監督は同作の長編リメイクか完全オリジナル作品での商業映画監督デビューを勝ち取った。

【写真を見る】大賞を受賞した近藤亮太監督は商業映画デビューが決定!
【写真を見る】大賞を受賞した近藤亮太監督は商業映画デビューが決定!

講評の場で選考の流れや、選考委員の間で交わされた議論の内容について言及した清水監督は「一次選考を通った方のなかには、第1回にも応募してくれた方がたくさんいた。選考委員のなかでは2度挑戦してくれたことを喜びながらも、それがどういう意味を持つのかが議論の種となりました」と明かす。大賞を受賞した近藤監督は第1回の際に『その音がきこえたら』でMOVIE WALKER PRESS賞を受賞しており、「(2度目の応募となった監督たちのなかで)群を抜いていたのが近藤監督の作品でした」と清水監督は称賛の言葉を送った。

また、小出から「昨年と比べると心霊ものが減っていて、代わりに作品のバリエーションが増えて選考する上でとても楽しかった」と、ホラージャンルの裾野の広さが触れられると清水監督は「前回『みなに幸あれ』が大賞を獲ったことで、こういうのが賞を獲るんだと思われて心霊ものが減ったのでは」と分析。講評の直前には『みなに幸あれ』の長編リメイク版の特別先行映像も上映されており、宇野は「これが劇場公開されれば、ホラー映画大賞に対しての応募者のテンションも変わってくるのでは。次回が楽しみです」とコメント。


次回に向けて新たな才能に期待!
次回に向けて新たな才能に期待!

一方でFROGMANは、第1回に続いて応募の少なかったアニメ作品について「やはりアニメでホラーというのは難しい。本当の意味でうまくいっている作品はまだないのではないかと思います」と語る。その上で「僕自身もホラーアニメが怖くなる答えを見出せていない。まだ誰も答えを出していないフィールドなので、どんどんチャレンジしていただき、清水監督が『呪怨』を世に放って『これがホラーの答えだ!』と打ち出したようなことをこの賞からできたらと思っています」と強い期待感をあらわにした。

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