小出恵介、結婚発表後初の公の場「甲斐性のある人間になれるよう精進していきたい」『銀平町シネマブルース』舞台挨拶で宣言
小出恵介主演の群像劇『銀平町シネマブルース』の公開記念舞台挨拶が2月11日に新宿武蔵野館で開催され、小出をはじめ、宇野祥平、日高七海、平井亜門、城定秀夫監督が出席。8日に自身のインスタグラムで一般女性との結婚を発表してから初めての公の場に登壇した小出は、お祝いの花束を受け取り「ありがとうございます!」と笑顔。「新たなチャプターを歩み始めました。これからはより一層、いろいろな人のために甲斐性のある人間になれるように精進していきたいと思っています」と晴れやかに宣言して拍手を浴びた。
本作は、小さな映画館を舞台に、かつて⻘春時代を過ごした町、銀平町に帰ってきた一文無しの近藤が、個性豊かな面々と出会いながら映画をつくっていたころの自分と向き合い始める姿を描く群像劇。埼玉県にある、現役ミニシアターの川越スカラ座で撮影が敢行された。
映画に情熱を注ぎ、小さな名画座で再出発を切ろうとする近藤役を演じた小出は、本作のオファーが届いたのが「僕が活動を再開させていただいて、ちょうど1年くらい」のころだといい、「ドラマは撮っていましたが、映画はまだ出させていただいていなかった。自分も映画にお世話になってきたので、また復帰したいと思っていた矢先。うれしい機会になりました。役柄もそうですが、自分自身も再生、再起していけたらなという気持ちも込めて臨ませていただきました」と意気込みを明かした。
ホームレスの佐藤役を演じた宇野とは、うれしい共演になったという。小出は「前に共演させていただいて、迷惑をおかけした部分もある。ここに宇野さんと一緒に立てたことが非常にうれしいですし、この場所に来てくださった宇野さんに本当に感謝しています」としみじみ。宇野は「僕もすごくうれしい」と同調しながら、「僕は城定さんのファンなので、城定さんの作品で、小出さん主演で再会できたのがうれしかった」と喜びのコメント。「近藤役を小出くんがやるということが、本当にうれしい。(撮影は)いい時間だった」と演じた役柄と同じように距離を近づけられたことが、とてもうれしかったと顔をほころばせ、小出も「ありがとうございます」と笑顔を見せ合っていた。
映写技師役で渡辺裕之が出演しているが、小出は「ダンスを踊るシーンがあって、渡辺さんが真摯に取り組んでいる姿を見たのも印象的。空きがあると練習をしていた」と回想。「渡辺さんとは初めてお仕事をした」という城定監督も、「本当に真面目でステキな方。ダンスもそうですが、歌もあった。『どうしても英語で覚えられないんだ』とおっしゃっていて、僕が『このメロディを鼻歌で歌えばいいですよ』と言ったら、『歌いたいんだ』と練習をされていた。ダンスシーンもいいシーンが撮れた。気さくな方で、差し入れもリポビタンDで。和ませていただいた。本当にステキな方」と渡辺の誠実な姿が焼き付いているという。
最後には、結婚を発表した小出と、この日が誕生日だという宇野に花束がプレゼントされた。「喜んでいい年齢なのかわからない年齢になってきましたが、本当にうれしいです。ありがとうございます」と照れ笑い。「僕より大事な…」と恐縮しながら小出の結婚をお祝いして、小出と2人で笑顔を見せていた。
取材・文/成田おり枝