山田裕貴&間宮祥太朗&岡山天音が熱弁!スクリーンで“鳴り響く映画”『BLUE GIANT』は「理屈ではなく、運命的なキャスティング」
ついに公開された、アニメーション映画『BLUE GIANT』。世界一のジャズプレーヤーを目指す主人公や仲間たちのほとばしる情熱、音楽シーンの圧倒的表現力で多くの読者を魅了し、シリーズ累計920万部を突破。“音が聞こえてくる漫画”と評されている石塚真一の大人気漫画が原作だ。音楽漫画を映画化するというチャレンジングな作品となったが、ドラマ性、音楽表現においても興奮必至の1本として完成し、SNS上でも「演奏シーンに心が震えた」「極上の映画体験」など絶賛の声が飛び交っている。そこでメインキャラクターを演じた、山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音を直撃。お互いへの信頼感と共に、本作を「映画館で観たい、聴きたい理由」について語り合ってもらった。
「声優オファーを受けるには、批判も覚悟した」(山田)
世界一のジャズプレーヤーを目指すサックス奏者の青年、宮本大(山田)を中心に、大が東京で出会うピアニストの沢辺雪祈(間宮)、大に感化されドラムを始める玉田俊二(岡山)らジャズに魅せられた人々が、夢を追いかける姿を描く。監督を「モブサイコ100」シリーズや劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)の立川譲が務めた。
――もともと原作ファンだったという山田さん。大を演じる機会が訪れ、覚悟したことはありましたか?
山田「僕らはプロの声優さんではないので、批判を覚悟したところはあります。以前、初めて声優のお仕事をした時に(声優の)宮野真守さんにいろいろとお話を聞いたことがあったんですが、『テクニックだけで演じようとするのではなく、一番大事なのはやっぱりハートなんだ』とおっしゃっていて。『ハートで演じることは、ずっとやってきたことでしょう?』と言っていただいて、ハッとしたことがあったんです。今回も僕らが選ばれたのならば、テクニックを求められているのではなく、『BLUE GIANT』のハートやソウルを表現することを求められていたのではないかと思い、『ハートなら僕らにもあるぞ!』と感じながら臨みました。もし映画を観ずに批判している方がいるとしたら、『一度観てみてください!』とお願いしたいです」
――間宮さんと岡山さんは、劇場アニメ作品の声優を務められるのは初めてとのこと。特別な緊張感がありましたか。
間宮「僕もまず、批判を覚悟しました。絶対に『声優さんにやってほしかった』という意見がゼロになることはないと思うし、そういう声があって当然だろうなとも思います。プロフェッショナルな声優という仕事があるうえで、僕ら俳優が声の仕事に臨むということは、きちんと覚悟をしないといけないなと。製作陣から、大、雪祈、玉田の3人は俳優に演じてほしいという想いの意図を聞き、大を裕貴くん、玉田を天音くんが演じるということで、お受けしました。とにかくわからないことだらけでしたが、監督にどんなことでも相談して、丁寧に根気強く演出していただいたことで演じきることができました」
岡山「玉田役をお受けしてからは、収録中はもちろん、公開を迎えてからも、いつもとは違う緊張感を常に味わっているような気がしています。僕はもともとアニメ映画が大好きで、好きなものや美意識など、自分のなかのあらゆるものを形作ってくれたのがアニメ映画だったなという感覚があって。最初に衝撃を受けたアニメ映画は『鉄コン筋クリート』ですが、そこからいろいろな作品に刺激をもらい、アニメのなかに広がっている景色にずっと憧れてきました。だからこそ今回、自分がその世界のなかの一部となって存在できることが、とても幸せでした。完成作を観た時には、なんだかとても不思議な心地がして。シビアな意見を受け止める覚悟も必要ではありますが、僕にとって幸福度も非常に高いお仕事だったなと思っています」