世の女性たちをトリコに!噂のアニメ『キンプリ』で”プリズムの煌めき”を浴びてみた
プリズムスタァを目指す少年たちが“プリズムショー”なる華やかなショーを繰り広げるアニメ『KING OF PRISM』シリーズ。この『キンプリ』にハマる女性が続出している。それもティーンではなく20代以上の女性が特に夢中らしい。何が彼女たちを惹きつけるのだろうか?現在公開中の映画第2作『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』を観賞し、その魅力を確かめてみた。
ペンライトを振る“応援上映”に熱狂
『KING OF PRISM』は、もともと女児向けテレビアニメ「プリティーリズム」のスピンオフ作品。シリーズ3期の最終話で結成された男子3人組ユニット“Over The Rainbow”を主人公に据えた映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(16)として誕生した。
特に注目を集めたのが、通常上映とは別に設けられた“応援上映”という観賞スタイル。観客が声を発しながら楽しむ映画は以前から存在したが、『キンプリ』は劇中、観客が発するべきセリフの字幕が表示されキャラクターとの掛け合いが前提。同作の菱田正和監督の言葉を借りれば「観客の声が入ることで初めて完成する作品」である。これにより観客に一体感が生まれ、館内はさながらライブ会場のような熱気に!もちろん続編の今作でも応援上映を楽しめる。
弟系からガチムチまで、胸キュン願望を満たす少年たち
物語の舞台・プリズムスタァ養成校にはバラエティに富んだ生徒が在籍する。映画を見た印象からざっくり紹介すると、メインキャラの一人・ヒロ(声:前野智昭)は爽やかな王道アイドル系、彼を慕う後輩のシン(声:寺島惇太)は元気な弟系、天才肌のコウジ(声:柿原徹也)はクール系で、ストリートダンスが得意なカヅキ(声*増田俊樹)は熱血漢といった具合。
彼らのライバルには中性的な妖艶男子や硬派なガチムチ男子もいる。どんなに好みにうるさい女性でも必ずストライクな男子がいるに違いない。劇中では彼らが生肌を晒したり(お風呂で)、密着したり(友情で)と、健全な女子には刺激的なシーンが続出! 最近ドキドキしていないというあなたが、求めるものはここにあるかもしれない。
プリズムショー、それは現実世界から解放される恍惚の瞬間
クライマックスは“歌×ダンス×フィギュアスケート”で構成されたプリズムショー。各キャラクターが思い思いのステージを繰り広げるが、これがスゴい。キラキラと眩しい光に包まれ華麗に歌い踊り、ファンを魅了する少年たち。キラキラは氷上でジャンプする毎に増量し、3回転もすれば背景はカラフルな光の渦に。
やがて個々の必殺技“プリズムジャンプ”が飛び出すと、さらに奇想天外な演出により会場は別世界と化す。一体何が起きているのか?そんな疑問はすぐに消え去った。スクリーンから溢れる“非日常”に身を委ねる多幸感。プリズムの煌めきと少年たちの優しい笑顔は、ささくれだった心を癒し、いつしか現実ははるか遠くへ…。社会の荒波で生きる大人の女性が夢中になる理由が、少し分かった気がした。
最近ではカップルや男性同士の観客も増えていると聞く。癒しや解放を求めるのは女性だけではないようだ。少しでも気になったならぜひ劇場へ足を運んで頂きたい。プリズムの煌めきが優しく包み込んでくれるはず。【文/ほそいちえ】