【第95回アカデミー賞】脚色賞は最有力のNetflix映画『西部戦線異状なし』が敗れ、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』が受賞!
現地時間3月12日(日本時間3月13日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中の第95回アカデミー賞授賞式。脚色賞は、ベネディクト・カンバーバッチ主演のテレビシリーズ「パトリック・メルローズ」などを手掛けたエドワード・ベルガー監督によるNetflix映画『西部戦線異状なし』(Netflixで独占配信中)が最有力視されていたが、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(6月2日公開)が受賞となった。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は 2018 年に出版され、NEW YORK TIMES ブックレビュー誌の年間最優秀書籍に選ばれたミリアム・トウズによる同名ベストセラー小説を映画化。2005 年から 2009 年にボリビアで起きた実際の事件を基に、『死ぬまでにしたい10のこと』(03)などで女優として活躍しながら、『アウェイ・フロム・ハー君を想う』で監督、脚本家としてデビューし数々の賞を受賞したサラ・ポーリーが監督を手掛けている。主演は2度アカデミー賞にノミネートされたルーニー・マーラ。そのほか、Netflix のドラマシリーズ「ザ・クラウン」で主演女優賞、最優秀ゲスト女優賞と2度エミー賞を獲得したクレア・フォイ、ジェシー・バックリー、日本でも「007」シリーズ、Q 役でおなじみのベン・ウィショーなどが出演。出演とプロデュースを務めたオスカー女優フランシス・マクドーマンドは本作のオプション権を獲得後、ブラッド・ピットが率いる映画制作会社「PLAN B」へ話を持ち込み、映画化が実現した。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は今回の米アカデミー賞では脚色賞のほか、作品賞にノミネートされ、このあとの受賞に期待がかかっている。一方敗れた『西部戦線異状なし』は英国アカデミー映画賞(BAFTA)では、最多14ノミネートを果たし、作品賞、監督賞、非映画作品賞の3部門に輝いた。アカデミー賞では、作品賞や国際長編映画賞を含む9部門でノミネートされ、現時点で国際長編映画賞、撮影賞、美術賞、作曲賞を受賞と快進撃を続けている。
取材・文/山崎伸子