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都市ボーイズが体感!シャマラン監督最新作『ノック 終末の訪問者』に散りばめられた、都市伝説的モチーフ

インタビュー

都市ボーイズが体感!シャマラン監督最新作『ノック 終末の訪問者』に散りばめられた、都市伝説的モチーフ

「日常の些細なやりとりにまで、怖さを感じる仕掛けがあります」

終末予言は都市伝説やオカルト界には多くあると話す岸本。「映画冒頭でバッタを捕まえるシーンが出てくるのですが、僕のようなオカルト界隈の人間はあのシーンからすでに終末予言の暗示と見るはずです。旧約聖書の終末予言にも『バッタの大発生』が厄災として登場しているので、これは暗示かも、と思いました。近年もアフリカでのサバクトビバッタの大量発生がニュースになりましたが、終末の象徴として描かれるバッタが出てきたことで、それを強く感じました」。

陰謀論に精通する都市ボーイズの岸本誠
陰謀論に精通する都市ボーイズの岸本誠撮影/黒羽 政士

岸本はタイトルにもなっている「ノック」という行動にも恐怖を感じたそう。「家に誰かが訪ねてきてドアをノックする。日常のごく普通の行動なのに、めちゃめちゃ怖く感じました。ドアをノックされただけで、怖くてしょうがない状況を作り上げていますよね。ほかにも日常の些細なやりとりに怖さを感じる仕掛けが施されていて。例えば自己紹介のシーン。初めましての相手との当たり前の光景です。並んで挨拶するだけで取り立てて怖いことはなにも言っていないのに、意味不明な言動をする彼らからまじめに自己紹介されることの恐怖は、偶発的に驚かせて生みだされる恐怖心を遥かにしのぐもの。血飛沫が飛んだり、銃を向けられたりするよりもよっぽど怖かったです。日常の行為を怖く見せることこそ、今回シャマラン監督がやりたかった恐怖の演出なのかなって思いました」。


岸本が恐怖を感じた自己紹介シーン
岸本が恐怖を感じた自己紹介シーン[c] 2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

さらに、シャマラン監督の代表作である『シックス・センス』を例に挙げ、「いわゆるどんでん返し、ギミックがおもしろい話とされていますが、霊が見える人からすると、彼らに見えている光景に一番近い映画だとも言われています。シャマラン監督は、陰謀論、都市伝説に加え、スピリチュアル系もかなり研究している印象です。今回は言ってみれば、ビジョンが見える能力を持った人たちがパーティになり、世界を救う旅に出るという話。さながら霊能者の『アベンジャーズ』のようだと思いました(笑)」。

本作でもカメオ出演しているM・ナイト・シャマラン監督
本作でもカメオ出演しているM・ナイト・シャマラン監督[c] 2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

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