都市ボーイズが体感!シャマラン監督最新作『ノック 終末の訪問者』に散りばめられた、都市伝説的モチーフ - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
都市ボーイズが体感!シャマラン監督最新作『ノック 終末の訪問者』に散りばめられた、都市伝説的モチーフ

インタビュー

都市ボーイズが体感!シャマラン監督最新作『ノック 終末の訪問者』に散りばめられた、都市伝説的モチーフ

「セリフ選びも秀逸で、シャマラン作品のなかでもかなり好きです!」

映画のようにビジョンが見える人同士が集まることは実際にもあるのだろうか。「あまりないと思います。これまでビジョンが見える人の取材を通じて思ったのは、見える人同士、能力者同士は会いたがらないんです。お互いのことがわかっちゃうわけですからね。誰だって自分のことを見られるのは嫌じゃないですか」とニヤリ。

愛する家族の犠牲か、世界の終焉か、究極の選択が求められる
愛する家族の犠牲か、世界の終焉か、究極の選択が求められる[c] 2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

愛する家族を守りたい者、ビジョンが見えると主張する訪問者、どちらの気持ちも理解できると話した岸本。「最初は家に侵入された家族に感情移入していたけれど、気づけば世界を救うために犠牲になる、そうせざるを得ない行動に出ている訪問者の気持ちも考えてしまいました」としみじみ。
「日常の選択は、たとえ間違ったとしても大抵はリカバリーが効くものばかり。でも、今回はたった1個の選択で生死が決まってしまうという前提です。よく例え話で出るのは、テロを受けた際に上の階に行くか下の階に行くかの選択を迫られた時。屋上に行けば火の粉は避けられるけれど、いつビルが崩壊するかわからない。階下に行けば外に出られるけれど、火の海が待っている。どちらが正解かわからない選択の時に登場する、スピリチュアル的なものとしてサードマン現象というのがあります。外相的体験を受ける際に、霊のように目に見えないけれど正しい道にナビゲートしてくれるというものです。人間の形や、大切な人の声など、様々な形で現れるのがサードマンです。極限下の選択の時のみに発動する能力は、今回のビジョンに近いと感じました」。


都市ボーイズが感じ取ったオカルトチックな要素とは
都市ボーイズが感じ取ったオカルトチックな要素とは撮影/黒羽 政士

現在、2025年あたりでの終末予言が活発化しているという。「シャマラン監督がこのタイミングで本作を作ったのは、数年後の終末予言を加味していたからだとしたら、本当にこの界隈の話が好きだという証拠だと思います」とシャマラン監督が作品に散りばめたオカルト的要素群に触れた岸本。「セリフ選びもすごく秀逸で、シャマラン監督作品のなかでもかなり好きな部類です。オカルト界隈の人間からしたらリアルな内容が結構あったのでより恐怖を感じました。オカルトには興味がない人たちの目にはどう映るのか。いまから皆さんの映画の感想がすごく楽しみです!」と公開への期待を語ってくれた。

これまでシャマラン監督が表現してきたオカルト的な物語の、ひとつの集大成といえる本作。『ノック 終末の訪問者』の公開を記念して、ゲオでは過去作を振り返る「春のシャマラランまつり」が開催中。対象作をゲオでレンタルすると、ムビチケ前売券(オンライン)が抽選で、コラボクリアファイルがもれなくプレゼントされる。対象商品は、『ヴィジット』(15)、『スプリット』、『オールド』、『アンブレイカブル』(00)、『ミスター・ガラス』(19)の5タイトル。キャンペーン期間は4月18日(火)までとなっており、新作を鑑賞する前にぜひ、シャマラン監督がこれまで紡いできた様々な物語にも触れていただきたい。

『ノック 終末の訪問者』は、4月7日(金)公開!
『ノック 終末の訪問者』は、4月7日(金)公開![c] 2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

取材・文/タナカシノブ

関連作品