堀田真由が漆塗り職人役に挑む『バカ塗りの娘』公開決定!父親役の小林薫との場面写真が解禁

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堀田真由が漆塗り職人役に挑む『バカ塗りの娘』公開決定!父親役の小林薫との場面写真が解禁

第1回暮らしの小説大賞を受賞した高森美由紀の「ジャパン・ディグニティ」を、堀田真由主演で映画化した作品のタイトルが『バカ塗りの娘』に決定。2023年秋より全国公開されることが決まり、場面写真も解禁された。

【写真を見る】第1回暮らしの小説大賞を受賞した高森美由紀の「ジャパン・ディグニティ」
【写真を見る】第1回暮らしの小説大賞を受賞した高森美由紀の「ジャパン・ディグニティ」[c]2023「バカ塗りの娘」製作委員会

海外では漆器が「japan」と呼ばれることもあるように、世界から称賛されている漆塗り。タイトルの“バカ塗り”とは、完成までに48工程をかけ、“塗っては研ぐ”を繰り返す青森の伝統工芸、津軽塗の通称を指す。なにをやっても上手くいかず、自分に自信が持てない美也子(堀田真由)が、津軽塗職人の寡黙な父、清史郎(小林薫)と暮らすなかで、幼いころから触れていた津軽塗に改めて向き合い、次第に自分の進む道を見つけていく。

解禁された場面写真では、父の清史郎が、真剣な眼差しでお椀に漆を塗り重ねる様子と、その姿を横から見つめる娘の美也子が写し出されている。本作で、家族への悩み、将来への不安、淡い恋心など、揺れ動く繊細な心情を自然体で演じ切った堀田。「実際に職人さんに漆の使い方を伝授していただいたり、津軽弁を話したりと、新たな挑戦にドキドキしながらもゆったりと流れる時間に身を委ねながら取り組む日々は、贅沢で忘れられないものとなりました」と、真摯に向き合った撮影を振り返った。

美也子の父親で津軽塗の職人、清史郎役を演じた小林薫は「津軽弁が難しかった。何度やってもできない発音なんかがあって、現場でも何十回とチェックを受けて苦労しました」と明かしたうえで、本作について「ギクシャクしていた親子関係が、お互いの存在を身近に感じて、優しい気分になっていくシーンがあります。僕自身はそのシーンでなんだか幸せな気持ちになりました」と語った。

監督は第23回PFFスカラシップ作品『過ぐる日のやまねこ』(14)がマラケシュ国際映画祭で審査員賞を受賞した新鋭・鶴岡慧子監督。鶴岡監督は「津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画を作りたいと思いました。1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、すばらしい俳優さんたちとご一緒することができました」と想いを明かした。


失敗を繰り返しながらも日々を積み重ねていく人生を表しているかのような、日本が誇る津軽塗と、師弟そして父娘の絆を描いた人間ドラマ『バカ塗りの娘』。本作は全編青森県弘前市での撮影を敢行し、青森県出身の木野花、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林も出演しているとのことで、今後の続報も楽しみに待ちたい。

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