映画シリーズ生みの親が語る『東京リベンジャーズ2』舞台裏「とにかく楽しみに待っててください」
興行収入45億円を突破し、2021年劇場用実写映画1位の大ヒットを記録した前作『東京リベンジャーズ』から約2年。いよいよ待望の続編となる『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』が4月21日(金)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』が6月30日(金)より2部作連続で公開される。今作では原作ファンの間でも屈指の人気を誇る胸アツエピソード「血のハロウィン編」を題材に、物語、撮影セット、アクションとすべてが大幅にスケールアップ!注目の新キャラクターも登場し、前作を上回る豪華俳優陣が集結するなど見どころは尽きないが、MOVIE WALKER PRESSでは映画の企画立ち上げからシリーズを牽引し続けてきた岡田翔太プロデューサーに、続編へかける想いと、熱い製作の舞台裏について話を聞いた。
原作は、全世界累計発行部数7000万部を超える和久井健の同名漫画。ヘタレ男子の主人公タケミチが人生にリベンジするため、過去へ戻るたびに成長していく姿や、熱く魅力的なキャラクターたち、心揺さぶる名言の数々で人気を博しており、今回はタケミチが再び殺されてしまった人生唯一の彼女のヒナタ(今田美桜) や大切な仲間のため、東京卍會(東卍)結成メンバー6人を引き裂いた“悲しい事件”の真相を辿り、ヒナタと仲間の未来を守るために奔走する。
「今回は脚本の開発に膨大な時間が…かなり困難なところからスタートしました」
主演の北村匠海を筆頭に、マイキー役の吉沢亮、ドラケン役の山田裕貴、さらに間宮祥太朗や杉野遥亮ら前作に続き豪華キャストが再集結する本作だが、シリーズを企画した発端について岡田プロデューサーは、「(北村)匠海くんたちの金字塔を作ろうと始まったプロジェクト。なので『次の代表作を作る!』という気合いがすごかった」と前作について懐古。本映画シリーズのまさに生みの親である岡田Pだが、「実は一番最初に企画を立てていた時に、2までは必ずやろうと決めていたんです。なぜかというと、1のタケミチがヒナタを一度救うところまでの内容と、その1の物語を背負ったうえで原作で最もアツい『血のハロウィン編』を見てもらうというのが、最初から僕が描いていた企画なんです。1は自分の中で『チャレンジ』がキーワードでやれるだけやってみようと思って挑んだ作品なので、2もただ期待に応えようというだけではなくて、期待を大きく超えた作品にしたい」と語る。
1に引き続き続編の監督を務めるのは、キャストとスタッフから全幅の信頼を寄せられている英勉監督。しかし、初めて岡田Pが映画化の話を監督に持ちかけた際には、ある理由で一度断られたそう。「監督も僕もヤンキーみたいな人生を送っていなくて、『ヤンキーとか怖いんで、そういう話なら無理です』と言われてしまって(笑)。でも、『タケミチというヤンキーではない普通の奴が、運命に立ち向かう話をやりたい』ので、監督と僕の目線が一番いいと思います。だからこそ英監督にお願いしますと。なので1は『タケミチの一本道』と監督も言っていて、すごくスムーズに脚本ができたんですけど、今回の2は全然ただの一本道ではなくて…。マイキーの道、一虎の道、場地の道の3本をタケミチが繋ぐお話なので、一つとして落としてはいけない。原作チームとも何度も意見交換をして、1の時の倍以上、脚本の開発に時間がかかったんです。かなり困難なところからスタートしましたが、とにかく前編では楽しかった時の彼らを積んで、後編はその積み上げたものをどうできるかをやろうと決めて整理ができた。前後編にできたことで、僕らの思っていた通りのものになりました」と作品に自信をのぞかせる。
「東リベ」といえば、今後の日本映画界を牽引するであろう若い世代のキャストたちの熱いエネルギーがみなぎっているのも印象的だ。撮影現場は俳優陣からの提案がとても多い現場だったといい、「監督がとても話しやすい方というのもありますし、僕自身も彼らと歳が近いので、僕の方針として『作品をより良くするためにこうしたい、みたいな意見があったらどんどん言ってほしい』とずっと言っていたんです。なぜなら、前作はやはり彼らキャストの力で作った映画だから。彼らが思い浮かべるそれぞれのキャラクターを尊重したいので、各シーンで意見のぶつけ合いみたいなものは毎日ありました。おそらくそこでこの作品の魅力がでているのかなと思います。アドリブも多くて、監督も『あー、場地ってこういうこと言うんですね』みたいな(笑)。そういった僕らの想像していなかったところから飛び出る部分も、彼らが演じるキャラクターとして愛していただけたら」と、本シリーズでのキャスト、スタッフ間の信頼感が垣間見える。