荒井晴彦が芥川賞受賞作を映画化！綾野剛主演、柄本佑、さとうほなみ共演『花腐し』映画化決定

荒井晴彦が監督を、綾野剛が主演を務める映画『花腐し』が2023年初冬に公開されることが決定。このたび本作よりティザービジュアル、場面写真3点に加え、監督、原作者、キャスト陣からのコメントが解禁となった。

『赫い髪の女』(79)、『キャバレー日記』(82)など日活ロマンポルノの名作から、『ヴァイブレータ』(03)、『共喰い』(13)まで数々の脚本を数多く手がけてきた荒井晴彦がメガホンをとり、松浦寿輝による芥川賞受賞作「花腐し」を映画化する本作。廃れていくピンク映画業界で生きる映画監督の主人公、栩谷を綾野が演じ、脚本家志望だった男、伊関を柄本佑、2人が愛した女優、祥子をさとうほなみが演じている。タイトルに引用されている万葉集の和歌「花腐し」とは、きれいに咲いた卯木の花をも腐らせてしまう、じっとりと降りしきる雨を表現している。タイトル通り、梅雨のある日に出会った栩谷と伊関が、自分たちの愛した女について語り始め、三人がしがみついてきた映画への夢が崩れていくなか、それぞれの人生が交錯していく様子が描かれる。

このたび解禁となったティザービジュアルは、綾野、柄本がそれぞれ演じる栩谷と伊関の姿を切り取ったモノクロのビジュアル、2人の男と1人の女が織りなす湿度の高いストーリーに期待が高まる一枚となっている。また、それぞれのキャラクターを写した場面写真も解禁となっており、栩谷と伊関を写したものはティザービジュアルと同じくモノクロでどこか物憂げな印象のもの、さとう演じる祥子を写したものは雨の場面を写した一枚となっている。

主演の綾野は本作に関して「私にとって『花腐し』は“映画そのもの”でした。産まれる前から映像作品に携わってこられた映画人に魅せられ支えられ、ただただ映画の額面にようやく触れられた想いでした」と語っている。また、柄本は「ホンを読んだ僕は『おっほっほっ、おもしレェー』と呟きました。『火口のふたり』に続き荒井監督に呼んでいただいた喜びに加えて、とにかくホンが滅法面白い!!いち映画ファンとしてやらなくてはいけない仕事でした」と、さとうは「映像化の想像があまり出来なかった中でもすでにこの作品に強く惹かれておりました。祥子という人物の日常を生きているのは、とてもつらくとても幸せでした」とそれぞれ荒井の脚本に対してコメントしている。

荒井が大胆に翻案した『花腐し』では、どのような愛の物語が紡がれているのだろうか？せつなくも純粋な愛の物語に期待が高まる。