「ロード・オブ・ザ・リング」&「ホビット」三部作のレゴラス役、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのウィル・ターナー役などでブレイクしたオーランド・ブルームが5月6日、インテックス大阪で開催中のポップ・カルチャーの祭典「大阪コミックコンベンション 2023」(略称:大阪コミコン2023)に登場。「セレブ・ステージ」に登壇し、ファンから寄せられた様々な質問に答えながら交流を楽しんだ。
お気に入りの日本製でコーディネートしたというカジュアルなファッションのブルーム。今回の質問で多かったのはやはり彼の代表作について。「ロード・オブ・ザ・リング」&「ホビット」で演じたレゴラスはエルフ族の戦士で、劇中では流れるような美声でエルフ語を話していた。「まだエルフ語を話すことはできますか?」と聞かれると、おなじみの「メッロン(友だち)」という言葉に続けて流暢なセリフを披露してくれた。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のウィルは、孤高の海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)と共に大海原へ旅立つ青年。エルフや海賊など個性的な役を演じてきことについても振り返るブルーム。
「映画で大きな役を演じるのはレゴラスが初めてでした。とてもスペシャルな経験だったといまでも感じています。レゴラスはウィッグを被ったりして役作りしていたのですが、ウィルは自前のロングヘアーだったのでより自分らしいキャラクターだったと思います。そういう意味でも、2人は異なるキャラクターだと捉えています。人生のその時々で演じる役はどれも思い出深いものばかりですね」。
「ロード・オブ・ザ・リング」、「パイレーツ・オブ・カリビアン」は共に新シリーズの企画がささやかれている。ファンから「(新作があれば)絶対に出演してほしい!」という熱いメッセージを受け取ったブルームは、「『ロード・オブ・ザ・リング』はAmazonでもドラマシリーズが展開されていますし、新しい作品が作られるのは大歓迎ですよ」と笑顔に。
「特にJ・R・R・トールキンの世界観が大好きなんです!一方で、新しい企画があったとしても、年齢を重ねてしまったのでそこに私が加わって大丈夫かな?という不安はあります。なので、もし機会をいただけたのなら、もっとメイクをしないといけないかもしれませんね(笑)」。
続いて、ブルーム出演の最新作で今年9月に日本でも公開される『グランツーリスモ』の話題に。本作は1997年にPlayStation用ソフトとして誕生し、全世界でシリーズ累計9,000万本を売り上げた日本発のリアルドライビングシミュレーター「グランツーリスモ」シリーズにまつわる奇跡の実話を描くというもの。ブルームが演じるのは、世界中から集められた「グランツーリスモ」のトッププレイヤーたちを本物のプロレーサーとして育成するための選抜プログラム“GTアカデミー”を発足するダニーという男。この注目作についても、自身の役どころを中心に語ってくれた。
「ダニーはマーケティングを専門にしています。そして、『グランツーリスモ』をプレイする少年たちを本物のレーシングカーに乗せて、競い合わせるというクレイジーなアイデアを持つキャラクターです。おもしろいのは実話をベースにしているところ。ヤン・マーデンボローというGTアカデミーに入学してプロのレーサーになった人物を主人公のモデルにしています。この作品では、周囲が不可能だと思うことを実現させることを描いています。なにか夢を持って頑張っている皆さんに、ぜひ観ていただきたいです!」。
最後に、「What about side by side with a friend?(友の隣で討ち死にならどうだ?)」というレゴラスが『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(03)のクライマックスで発した名セリフを言ってほしいというリクエストにも応えてくれたオーランド・ブルーム。最新作『グランツーリスモ』にも期待を寄せながら、今後の活躍を追っていきたい。
取材・文/平尾嘉浩