「大阪“怖”コン」に清水崇監督と生駒里奈、川添野愛が登場!『忌怪島/きかいじま』の怨霊”イマジョ”は“ホラー版ナウシカ”?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「大阪“怖”コン」に清水崇監督と生駒里奈、川添野愛が登場!『忌怪島/きかいじま』の怨霊”イマジョ”は“ホラー版ナウシカ”?

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「大阪“怖”コン」に清水崇監督と生駒里奈、川添野愛が登場!『忌怪島/きかいじま』の怨霊”イマジョ”は“ホラー版ナウシカ”?

インテックス大阪にて5月5日から3日間にわたって開催されているポップ・カルチャーの祭典「大阪コミックコンベンション 2023」(略称:大阪コミコン2023)。イベント2日目となる6日には、昨年11月の「東京コミコン2022」で実施されたDVD&動画配信でーた誌とのコラボ企画「東京“怖”コン」ステージが、「大阪“怖”コン」ステージとして大阪の地にも登場。二部構成の第一部より、6月16日(金)に公開が控える『忌怪島/きかいじま』の清水崇監督と出演の生駒里奈川添野愛らが登壇したトークセッションの模様をお届けする。

大阪のファンの盛り上がりを直に実感した
大阪のファンの盛り上がりを直に実感した

本作の予告映像がステージ上のスクリーンに映しだされたあと、MCを務めるアメキャラ系ライターの杉山すぴ豊の呼びかけで、清水監督、生駒、川添が登場。まず、4月末に開催された南米最大のファンタ映画祭、第19回ポルト・アレグレ国際ファンタスティック映画祭にて、『忌怪島/きかいじま』で祷キララが演じる女性の怨霊“イマジョ”が「最優秀悪役賞」を受賞したことが紹介される。本映画祭で自身も日本人として2人目の「キャリアアワード」(生涯功労賞)に輝いている清水監督は、「キララさんが演じたイマジョがベストヴィラン賞を受賞しました。意外にも、ブラジルの方々は日本のジメっとしたホラーが好きみたいですね」と喜びを口にする。

『忌怪島/きかいじま』がブラジルでも評価されたことを喜ぶ清水監督
『忌怪島/きかいじま』がブラジルでも評価されたことを喜ぶ清水監督

完成した映画の感想も聞かれ、生駒が「人間ってなんだろう?という気持ちになりました。これから科学がより発達した世界を生きることの怖さを監督が描いたのかなと思っています」とコメント。川添も「私はあまり、ホラー作品に観る側としても触れてこなかったんです。ホラーなのにこんなにも人間ドラマに心が震えるんだなと不思議な感覚です」と語っている。

キャスティングされてすぐに奄美大島へ渡ったという生駒里奈
キャスティングされてすぐに奄美大島へ渡ったという生駒里奈

本作の舞台は“古来の怨念が眠る島”で、撮影は奄美大島で行われた。清水監督が「生駒ちゃんはかなり遅れてのキャスティングだったんだよね」と振り返ると、生駒が「撮影するよ!と言われて、3日後には奄美大島にいましたね」と反応。「出演が決まって、こんな急に島に行かされることある?って驚きました(笑)。ただ、いつもホラーを撮っている清水組の裏側は本当にプロフェッショナルで、出演できてよかったなと思っています」とのこと。

『忌怪島/きかいじま』で描かれる人間ドラマに心が震えたという川添野愛
『忌怪島/きかいじま』で描かれる人間ドラマに心が震えたという川添野愛

本作の核となる怨霊“イマジョ”についての話題も。川添が「毎日、朝早くからキララちゃんとメイクさんが準備をしている姿を見ていました。仕上がりのクオリティがすごくて、芸術作品のような美しさでした。これが作品の強度につながっていくんだなと実感しました」と説明。生駒も「キララちゃんが特殊メイクで演じているのは理解しているのですが、ふと振り向いた時に後ろにいたりすると、『怖!』となります。先日、『ガールズアワード』にも作品のPRで参加させていただいたのですが、イマジョがいっぱい登場して…。それを見たメイクさんもかなり怖がっていたので、効果は抜群!でした」とイマジョの恐怖レベルの高さに語気を強めた。


そんなイマジョは、全身が血を浴びたように真っ赤な姿をしているのが特徴。ビジュアルイメージについて清水監督は、「イマジョは南の島のほうに実際にいたという、奴隷扱いされていた人たちから派生した伝説です。元々は白い着物を着ていたのですが、酷い目に遭いながら徐々に赤く染まっていきました。“ホラー版ナウシカ”じゃないですけど(笑)」と民間伝承がベースになっていることを明かす。

イマジョの怖さに自信を覗かせる生駒里奈
イマジョの怖さに自信を覗かせる生駒里奈

撮影時のエピソードや演出上のこだわりもテーマに上がり、予告編の冒頭で流れた川添演じる研究員の女性が、入浴中に顔面をイマジョの手で覆われてしまう恐怖シーンの撮影秘話にも言及。「CGを使ったり、合成も行っているのですが、実際にお風呂の中に、イマジョ役のキララちゃんにメイクをした状態で潜ってもらっていたんですよね」と清水監督が明かすと、川添も「キララちゃんもお湯に浸かって、私の背中のほうから手を出したりしていました。このようなアナログな撮影もよくしていましたよね」と補足する。生駒も「完成版はVFXがちゃんとしているのですが、撮影している時はアナログ過ぎて(笑)。映像っておもしろいなって思いました」とどこかシュールさもあった撮影現場を楽しそうに振り返る。

予告映像でも流れたお風呂のシーンが話題の川添野愛
予告映像でも流れたお風呂のシーンが話題の川添野愛

アナログな手法を使うことについては、「ホラー映画って肌感が大事なので、全部CGにしちゃうとねらい通りいかないんです。なるべくいけるところはアナログな手法を取るほうが、恐怖が観る方にも伝わると思っています」と清水監督。

前世を占ってもらった清水監督
前世を占ってもらった清水監督

イベント終盤には、本作が奄美大島の民間霊媒師(シャーマン)である「ユタ」とも関連が深いということで、ユタの血を引く「占い館キセキ」の龍我先生がステージに登壇。清水監督の前世が占われ、南半球のニューギニアあたりに住んでいた先住民のリーダーと、戦国時代の新潟にいた武将の2つが判明する。そして、武将をステージに呼び出してもらい、『忌怪島/きかいじま』が成功するかどうかを聞いてみることに。監督が想定している以上の結果が出るという答えがあり、ほっと安堵したなかでイベントが終了した。

取材・文/平尾嘉浩


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