岡田准一&綾野剛『最後まで行く』の初日舞台挨拶で仲良く「おま!」広末涼子から「ひらパー推しすぎ」とツッコミ
岡田准一と綾野剛が共演するクライムサスペンス映画『最後まで行く』(公開中)の初日舞台挨拶が5月19日にTOHOシネマズ日比谷で開催され、岡田、綾野をはじめ、広末涼子、磯村勇斗、柄本明、藤井道人監督が登壇した。
一つの事故を発端に、極限まで追い詰められていく刑事の姿を描く本作。次々に災難が降りかかる刑事の工藤役を岡田が演じ、工藤を追う謎のエリート監察官の矢崎役を綾野が演じている。監督は、『新聞記者』(19)や『ヤクザと家族 The Family』(21)、『余命10年』(22)などの藤井道人監督が務めた。この日は、登壇者が客席を通って登場。上映後の会場から大きな拍手を浴びた。
岡田と綾野が本格的に共演するのは、今回が初めてのこと。岡田は「綾野さんは(劇中で)ぶっ飛んだ役柄だったけれど、現場では本当に優しいし、現場をちゃんと見られている方」と狂気的な役柄を演じた綾野の印象を吐露した。
岡田が「超ひらパー兄さん」としてイメージキャラクターを務める遊園地「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)と主演映画のコラボポスターも恒例となっているが、本作のコラボポスターには綾野も参戦。撮影現場で交わした会話が発端となった様子で、岡田は「(綾野が)『准一さん(CM)やられていますよね。出たいです』と言ってくれて。『綾野くん、出られないんじゃないの?』と聞いたら、『僕は(所属事務所)トライストーンのアンタッチャブルなんで大丈夫です』と言っていた」と綾野とのやり取りを回顧。「ものづくりに対する情熱が、本当に真摯。それが映画のなかにもずっとあった。共演していても楽しかった。いいものをつくることしか考えていない。心地よかったです」と刺激的な時間になった様子だ。一方の綾野は「人間力がすごい」と惚れ惚れ。広末が「ひらパーを推しすぎじゃないですか?この映画の宣伝で毎回ひらパーの話をする!」と突っ込むと、岡田と綾野が一緒になって「おま」と親指を立てるポーズを決めて会場の笑いを誘っていた。
ステージでは、映画のタイトルにちなみ「俳優として、監督として、最後まで行きますか?」との質問が投げかけられた。岡田が「行きたいと思っています」と答えると、会場も大きな拍手で喜びを表現。「夢はこれからだと思っているので、夢を追いかけながら、皆さんが本当におもしろいぜと思う作品をつくっていきたい」と力を込めた。さらに「いつまで全力で動けるか。身体が思うように動かせるか」と課題を口にしながら、「いまは身体操作、心情操作などいろいろとできるけれど、どこかでバランスが変わっていくだろうなと思う。自分の求める俳優像は、両方できること。どこまでできるか」と未来を見つめた。
綾野も「一緒に作品をつくるという目標を、一緒に叶えたいと思っている仲間たち(がいる)。まだ想像できないけれど、なんとなく皆さんと一緒に見たい景色がそれぞれあると思うので、それを一つ一つ丁寧に叶えていきたい」と原動力を明かし、広末は「私は俳優でありつつ、母親でもある。正直なところいつやめてもいい覚悟で。全力で挑みながら、生きている限り続けたいです」、磯村も「死んだことすらも『あいつ芝居なんじゃね?』と思える最後までは行きたい」と意欲満面。柄本は「需要と供給の問題でね。需要がなければしょうがないんだからね」と周囲を笑わせながら、「それだけですよ。しょうがないですよ!」と笑顔。藤井監督は「求められることに対して、一生懸命に球を打ってきた。求められるうちは、いい映画をつくれる環境をずっとつくっていきたい」と力強く語っていた。
取材・文/成田おり枝