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是枝裕和監督の最新作『怪物』、日本映画初の「クィア・パルム賞」を満場一致で受賞!

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是枝裕和監督の最新作『怪物』、日本映画初の「クィア・パルム賞」を満場一致で受賞!

現在開催中の第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されている、是枝裕和監督の最新作『怪物』(6月2日公開)。先ごろ行われた公式上映では9分30秒ものスタンディングオベーションで讃えられた本作が、このたび独立賞の「クィア・パルム賞」を受賞した。

本作の舞台は大きな湖のある郊外の町。ある日、学校で子ども同士によるケンカが起こる。よくあると思われた出来事は、子どもの母親、否定する教師らの食い違う主張で次第に社会、メディアをも巻き込んでいく事態に。そんななか、嵐の朝に子どもたちが忽然と姿を消してしまう。

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【写真を見る】是枝監督「映画がすべてを語っていると思う」主要部門の発表は日本時間28日深夜![c] 2023「怪物」製作委員会

安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら実力派俳優と、子役の黒川想矢、柊木陽太のほか、高畑充希、角田晃広、中村獅童など多彩な豪華キャストが集結した本作。脚本は『花束みたいな恋をした』(21)など多数の名作ドラマを紡いできた坂元裕二が、音楽は『ラストエンペラー』(87)で日本人初のアカデミー賞作曲賞を受賞し、『レヴェナント:蘇えりし者』(15)などを手掛けた故・坂本龍一が手掛けた。

「クィア・パルム賞」は、2010年に創設された独立賞のひとつで、LGBTやクィアなどを扱った映画に贈られる賞。公式部門とは別に独立した審査員が組織され、その年のコンペティション部門や国際批評家週間、監督週間、「ある視点」部門に出品されたすべての作品が対象になる。過去にはグザヴィエ・ドラン監督の『わたしはロランス』(12)や、トッド・ヘインズ監督の『キャロル』(15)などが受賞しており、日本映画が受賞するのは今回が初めてとなる。

審査員長を務めたジョン・キャメロン・ミッチェル監督は「1本を選ぶのは大変な作業でしたが、満場一致で選ばれました。他の子どもたちと同じように振る舞うことができず、またそうしようともしない、とても繊細で驚くほど強い2人の少年が織りなす、この美しく構成された物語は、クィアの人々や馴染むことができない人々、あるいは世界に拒まれているすべての人々に力強い慰めを与え、命を救うことになるでしょう」と受賞理由を語る。


それを受けて是枝監督は「僕がこの映画のプロットを手にしたのは4年半ほど前。その瞬間からこの主人公2人の少年が抱えている葛藤とどういう風に、それを演じる少年と同じように作り手であるプロデューサー、監督、脚本家がその葛藤と向き合うべきなのか、どうしたら向き合えるのかをとても時間をかけてやってきました。映画がすべてを語っていると思うので、監督がここでなにかをいうのは、おまけのような、蛇足なのですが、本当にこの映画を愛していただいて感謝いたします」と喜びのコメント。

主要部門の授賞式は現地時間5月27日20時30分(日本時間5月28日深夜3時30分)ごろから行われる。最高賞のパルムドールなど、他の部門でも賞に輝くことができるのか、続報を心待ちにしたい。

文/久保田 和馬

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