真木よう子主演映画『アンダ―カレント』ミステリアスな特報映像とティザービジュアルが解禁!音楽は細野晴臣
国内外から熱狂的な人気を誇る豊田徹也の同名長編漫画を、真木よう子主演で、『愛がなんだ』(20)や『ちひろさん』(Netflixにて配信中)の今泉力哉監督が実写映画化した『アンダ―カレント』が10月6日(金)より公開される。このたび本作の特報映像とティザービジュアルが解禁され、音楽を細野晴臣が手掛けることが発表された。
undercurrentとは下層の水流、底流、(表面の思想や感情と矛盾する)暗流のこと。本作は、そんな心の奥底に閉じ込めた気持ちを大切に描くヒューマンドラマに仕上がっている。突然夫が失踪してしまった銭湯「月乃湯」の女主人、かなえ役に真木、かなえの前に現れる謎の男、堀役に井浦新、かなえの夫を期間限定で探す探偵、山崎役にリリー・フランキー、かなえの夫、悟役に永山瑛太、かなえと悟の同級生で、かなえに山崎を紹介する菅野役に江口のりこと、実力派俳優が集結した。
解禁されたティザービジュアルは「生きるための嘘は、罪ですか?」という心に刺さるコピーとともに、水中に浮遊するかなえの心の奥深くに潜むなにかを感じさせるような、美しくもどこかミステリアスなビジュアルとなっている。メイン写真は、かなえが湯船にぷかっと浮かび、なにかを考えこんでいるような、原作のコマを忠実に再現した1枚となった。
同時に解禁となった特報は、主演の真木を筆頭に、日本映画界を代表する実力派俳優陣を迎え、本作で新しい一面を開花させた今泉監督の魅力的な表現が詰まった映像となっている。突然、夫の悟が失踪したかなえ。そこに突如現れた謎の男、堀。「生きるための嘘は、罪ですか?」と問うような俳優陣の表情から、登場人物が抱える繊細な心情が想像でき、人間が持つ、寂しさと温かさが伝わる本作への期待度が高まる。
また、原作の世界観を最大限に引き出すべく、今泉組に3人の最強クリエイター陣が参加。音楽を担当するのは音楽界の至宝、細野晴臣。第65回グラミー賞を受賞したハリー・スタイルズのアルバム「Harry’s House」の由来にもなった「HOSONO HOUSE」(50周年記念盤)を先週5月25日にリリースするなど、日本のみならず世界のアーティストに影響を与え続けている。本作での楽曲提供でも、まさにアンダーカレント、深層に響き渡るようななんとも心地よい音色で、観る者を物語のなかへといざなう。
ティザーポスターを手掛けたのは『万引き家族』(18)、『パリ13 区』(21)など邦画、洋画を問わず数々の作品に携わってきたデザイナー、大島依提亜。映画の内容を深く理解した上で作り出されたビジュアルは、作品の世界観を残しつつ新たな魅力を引きだしている。また、本作のキービジュアルを撮影したのは、これまで今泉監督の『愛がなんだ』、『街の上で』(19)、『窓辺にて』(22)をはじめ、さまざまな映画のキービジュアルを手掛けてきた、国内外で活躍する写真家、木村和平。俳優に流れる感情を、その人物が置かれた空間や時間とともに1枚の写真として切り取れる人として、監督の今泉から圧倒的な信頼を得ている。ティザービジュアルも、木村が手掛けた写真を活かし、美しくも複雑な感情を宿したものに仕上がった。原作を尊重したうえで、新たに生みだされたクリエイティブにも要注目だ。
なお、原作「アンダーカレント」単行本の再重版も決定しているので、映画の公開前にぜひ手にとっていただきたい。映画は10月公開なので、続報もお見逃しなく。
文/山崎伸子