カンヌ国際映画祭に、完璧な“お色直し”で登場したベストドレッサーは誰?女優部門を発表!
●イリーナ・シェイク
カンヌ中、どこへ行くルックにも注目が集まっていたシェイク。セクシーすぎて問題(?)になっているとの報道もあるが、前衛的で先鋭的なセンスをもつファッショニスタからは支持されている。その理由は、昨今のトレンドであるボディ・ポジティブをあますことなく体現、謳歌しているから!まず話題になったのは、ホテル・マルティネスから外出する時の、GGロゴがあしらわれたメッシュブラとアンダーウェアがセットになったグッチのルック。シアーなスリップで覆っているものの、“ほぼ下着”と大きく取り上げられた。安心してください、ほぼではなく、下着です!!スケスケで見えているのではなく、ランジェリーを見せているのです!これが話題作りでないことが、ほかのルックを見ればわかる。
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のプレミアレッドカーペットで着用したアルマーニ・プリヴェのドレスからのぞくバストライン。『Firebrand』のレッドカーペットで着用したナイジェリア人デザイナーによるMOWALOLAのレザードレスからのぞくウエストライン。これらのルックの主役は、彼女のボディそのもの!主役を魅せるために、最小限におさえられたヘアメイクを含むアクセサリーのバランス感がその証拠。彼女がインスタでコメントしたように、ファッションとは表現したいことを自分のしたいようにすること(Just do it)だから!
日本公開中の『TAR/ター』での怪演ならぬ好演が注目の、ケイト・ブランシェット女史。長らくルイ・ヴィトンとコラボレーションしているブランシェットだけに、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のプレミアでも、『The Zone of Interest』のプレミアレッドカーペットでも、同ブランドのボールガウンをチョイス。いずれも女性らしいラインをブラックのドレープなどで効果的に演出するフェミニンなルックを披露した。
ただ、彼女ぐらいになると、ファッションにおいてもマインドにおいても、トレンドは追うものではなく、作ってけん引するもの。映画界の男女不均衡を是正する活動を行うなか、カンヌ中に「バラエティ」誌とゴールデン・グローブ賞が協賛したイベントへ、可愛らしいピンクのロングジャケットとアイウェアというコーディネートで登壇。イランや映画界で活躍する女性への連帯を示すために、ヒールを脱ぎ捨て裸足で登場したことで話題をさらい、世界中の人をインスパイアした。
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のプレミアにて、レッドカーペットのアツさに負けない情熱的なレッドのドレスで現れたチャン。ホルターネックやウエスト、バックレスのシルエットを生みだすカットアウトが美しい、繊細なデザインのシルクドレスは、彼女のインスタによると、ニコラ・ジェスキエールによるルイ・ヴィトンのもの。
別日、是枝監督作品である『怪物』のプレミアにも、安藤サクラらと共に参加。こちらもルイ・ヴィトンで、スパンコールがあしらわれたホワイトのボールガウンのルックにはダイヤモンドのジュエリーを合わせ、前髪をおろすヘアスタイルをコーディネートすることで、可憐さを表現した。
パーフェクトなルックで「メットガラ」に出席したファニングは、カンヌ中もすばらしいスタイリングを披露。まず話題をさらったのは、『Jeanne du Barry』のプレミアレッドカーペットでの、アレクサンダー・マックイーンのカスタムボールガウン。彼女いわく「芸術作品」というドレスには手作業による刺繍が施されている。カルティエのジュエリーや夜会巻きのヘアなど合わせたアクセサリーも含め、カンヌによるカンヌのための、と言える王道スタイリング。
次は、ホテル・マルティネスのバルコニーでパパラッチされたブルーのドレス姿。セレブスタイリストのサマンサのインスタによると、ケイトというセレブの間でたちまち話題になったニューヨーク発ブランドのものだそう。オルセン姉妹のブランド、ザ・ロウのカジュアルなルックで外出する様子が目撃されるなど、これらの気鋭ブランドを選ぶところは25歳らしさを感じる。
極めつけは、自身のインスタで、「これぞパーティドレスでしょ!!!」とアップしたパコ・ラバンヌのシルバードレス。チョーカーのアクセサリーから続くブローチのようなバストのデザインが特徴的なゴージャスなルックをお披露目した。メイクは彼女のナチュラルさを活かすあたりも、バランス感覚がよく、好感度が高い。新世代のファッショニスタの仲間入り確実かと!